お知らせ
泉中央南「歌声サロン」_12月
- 2022.12.16
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仙台市泉区の復興公営住宅で2015年10月から「歌声サロン」を始めました。
復興センターでは音楽家をコーディネートし、
泉中央南町内会と協働してこのサロンを運営しています。12月もあっという間に半分が過ぎて、今年も残すところ2週間となりました。何かとバタバタしている年の瀬ですが、今日は一時間ばかりお時間いただいて、泉中央南市営住宅で今年最後の「歌声サロン」を開催しました。雪が舞うほどの冷え込みに皆さんの腰も重くなるかなぁと心配でしたが、常連さんを始めたくさんの方にご参加いただきました。音楽リーダーを務めるのはソプラノ佐藤瑛利子さん、ピアノ原田満梨奈さんのお二人です。このコンビで実施予定だった8月の歌声サロンが中止だったので、原田さんは今日が歌声サロン初参加。10月に一度経験している佐藤さんに流れを確認しながらリハーサルを行っていました。
寒い日が続くと、どうしても体が固くなってしまいます。その状態では良い声も出ないので、今日は時間をかけて準備体操をしました。首を回したり腕を上げて体を伸ばしたり、座ったままでもできる簡単な動きですが、続けていると血行が良くなってぽかぽかしてきますね。さらに肩を互い違いに回したり、グーチョキパーを順番に出す脳トレでも盛り上がりました。「あれー?」「できなーい!」とあちこちから声が上がってみんなで大笑い。たくさん笑って声を出したのが発声練習代わりにもなったので、さっそく歌っていきましょう。
今日の1曲目は『雪の降る街を』。一時止んでいた雪が歌っている最中に再び降り始めました。歌詞の内容と実際の景色がリンクすると、歌っていてより一層気持ちが入る気がします。その次に歌ったのは『きよしこの夜』です。佐藤さんからは、日本語の歌詞を歌う際のポイントとして、鼻濁音を意識するようにとアドバイスがありました。そうして歌ったほうが、日本語がきれいに聞こえるそうです。試しにみんなで「御告げ(みつげ)」という歌詞を、鼻濁音を意識して読んでみると、みなさん上手に「みつんげ」と鼻濁音で発音できています。「東北の人は鼻濁音の発音が上手なんですよ」と佐藤さん。そうなんです、東北地方の人は他より鼻濁音の使用率が高いんだそうです。言われてみると確かに~、と頷きながら、鼻濁音の美しい発音で『きよしこの夜』を歌いました。
『なごり雪』の歌い出しは言葉数が多いので、口がよく回るよう口と舌の体操も取り入れながら歌いました。こうして思い切り表情筋を動かすと、マスク生活で顔の筋肉の動きが小さくなっていることを実感します。滑舌を良くする効果もあるそうなので、おうちでもやってみてくださいね。みんなで歌った最後の曲は『北酒場』。十八番としてそれこそお酒の場で歌った人も多いのではないでしょうか。佐藤さんの力強い歌声と、ノリの良い原田さんのピアノと一緒に、みなさん元気に歌ってくれました。後半は音楽リーダーによるミニコンサートの時間です。最初の曲は『赤鬼と青鬼のタンゴ』。タイトルの通りサビがタンゴ調になっている曲で、伴奏の原田さんはリハーサルから「弾いていて楽しい♪」と笑顔を見せていました。続いてはクリスマスソングメドレー。さきほどみんなで歌った『きよしこの夜』や、『ママがサンタにキスをした』『赤鼻のトナカイ』など、一度は耳にしたことがあるクリスマスソングが次々に登場し、クリスマス気分を盛り上げます。
アンコールは『O Holy Night (さやかに星はきらめき)』でした。佐藤さんの歌声を「包み込んでくれるような、あたたかい声」と話す原田さんが、ぜひ歌ってほしいとリクエストした曲だそうです。原田さんが言うようにあたたかく、そして真摯な響きで歌われるクリスマス・キャロルに耳を傾けていると、師走の気忙しさに疲れた心がすーっと落ち着いて、静かに凪いだ清浄な心持ちになるのを感じました。今年最後の歌声サロン、心が洗われる素敵な時間になりました。いよいよ寒さが本格化してきそうですが、みなさま体に気をつけてよいお年をお迎えください。来年もよろしくお願いします。