お知らせ
若林西「うたっこ会」_11月
- 2015.11.18
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仙台市若林区にある復興公営住宅の若林西市営住宅では、
住民同士の交流の場「せせらぎサロン」を続けています。
そのプログラムの一つとして「うたっこ会」を2015年9月から始めました。
プロの音楽家と一緒にみんなで歌い、お茶を飲んで、楽しい時間を過ごします。
復興センターでは、音楽リーダーとなる音楽家をコーディネートしています。どんより曇った朝ですが、こんな天気だからこそ元気に歌ってまいりましょう。今日は若林西市営住宅「うたっこ会」の第2回を開催しました。音楽リーダーは前回同様、メゾソプラノ後藤優子さんとピアノ田村聡子さんです。せせらぎ会のみなさんに「いらっしゃーい」と明るく迎えていただきました。この会を楽しみにしていた様子がうかがえます。ありがとうございます。
今日も準備体操から始めます。首筋や肩甲骨をゆっくりと大きく回し、胸郭を開く動きをすると「あら、なんだか暑くなってきたねえ」「一枚脱いじゃおう」とさっそく効果が出ている様子でした。これからの時季は身も心も寒さでちぢこまりがちですから、普段からこの体操を活用していただきたいです。
後藤さんのリードがあまりにも楽しいので、参加者のみなさんはずっと笑いっぱなし。顔の筋肉も横隔膜も充分にウォーミングアップできたことでしょう。
『みかんの花咲く丘』『旅愁』『荒城の月』など、歌詞を朗読してまず言葉を味わってから歌ってみます。日本の古い歌は七五調のものがたくさんあります。音読だけでもここちよい律動がありますね。曲が始まるとみなさんの体も自然に揺れて、これもまたいい運動になりそうです。
『線路はつづくよどこまでも』ではおもちゃの汽車が登場。「ぽーぉぉぉぉ」と汽笛の音が鳴ると、歌の気分も盛り上がります。毎回、後藤さんと田村さんの楽しい工夫があって、そのたび参加者に大ウケなのです。
お茶飲み会で一服し、ひとしきりおしゃべりした後はミニコンサートの時間です。
『秋桜』『You Raise Me Up』が演奏されると、目頭をおさえる方が何人かいました。「なんでだろ、なんだか涙出ちゃってね…」「泣けてきちゃった」と笑い合う姿にこちらがもらい泣きしそうになりました。こころがほどけるときには涙が出るものです。二人の演奏が聴いていた方々のこころに響いた証なのでしょう。
さて、季節に1度の「うたっこ会」。次回は3月の予定です。「楽しみにしておりまっす!」としっかと手を握る方あり、「またお待ちしてます~」と深々と頭を下げる方あり、情熱こもったお見送りをいただいてお別れしました。
桃の節句にまたお会いしましょう!