お知らせ
「花は咲く」合唱団、仙台フィル四重奏と共演
- 2016.2.14
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仙台市営地下鉄東西線が開業して2か月。国際センター駅2階の市民広場を会場に、仙台フィルメンバーによる弦楽四重奏団コンサートが開催されました。
1日2回公演のうちの1回目には、仙台市宮城野区の被災された方々有志で結成した、みやぎの「花は咲く」合唱団がゲスト出演させていただきました。
実は前夜、いつも私たちを指導してくださっているsop.齋藤翠さんが、インフルエンザに罹ったとの知らせが…。いつも皆を笑顔にしてくださる翠さんがお休みとは心細いことこの上ありません、が、ここは出席メンバーで頑張るしかありません。午前中のリハーサルでは、いつもの練習と同じに宮城野区家庭健康課の柴田さんによる体操から始まりました。身体をほぐして、お口の体操も終わると、柴田さんから「今日は、私、何をしようかな、と考えてきました。そこで体操の最後に、コンサートに向けて、みなさんで”エイ、エイ、オー!”と気合いを入れたいと思います!”エイ”に合わせて体を縮め、”オー”で伸ばす。それを3回繰り返します!」柴田さんの楽しい提案で、全員での「エイ、エイ、オー!」を3回。充分に気合いも入りました。
続いて、いつもピアノを弾いてくださる目々澤亜紀さんに、今日は発声練習と歌の指導もお願いしました。実は、事前に、どんな風に今日の練習を進めるか、翠さんから指令書が届きました。亜紀さんは、丁寧にそれを伝えながら、キーボードを弾き歌い!これまで耳にする機会のなかった亜紀さんの美しい歌声に、一同びっくり!「亜紀先生、声、きれいだねぇ!」聴き惚れつつ、合唱団のみなさんも、お一人お一人これまで翠さんにアドバイスされたことを思い出しながら歌います。「一番最初、歌い出すところを、もう少しみんなでそろえましょうか」亜紀さんに一言アドバイスいただいて、ちょっと気にしてみるだけで、ぐっと演奏が変わります。1曲ずつ通して少し練習すると、あっという間に時間になりました。
バスの中でお昼を食べて、会場入り(写真は、欠席となってしまった翠さんへ、みんなの笑顔を届けようと撮った一枚)。今日共演させていただく仙台フィルメンバーはヴァイオリンの小山あずささん、岡村映武さん、ヴィオラの清水暁子さん、チェロの八島珠子さんです。岡村さん、清水さん、八島さんとは以前パトナホールでの演奏会でも、共演させていただき、嬉しい再会となりました。
リハーサルの時間から、既に満席!これは、まだリハーサルです、と一言お断りをして、練習させていただきました。会場が広く、弦楽器の響きもふんわりとしているので、よく音楽を聞いていないと、テンポや歌い出しがすぐにずれてしまいます。なかなか慣れませんが、1st ヴァイオリンの小山さんの、ブレスのタイミングと、弓の動きとに団員一人ひとりが集中して、次第に合うようになってきました。
いよいよ本番です。1回目のコンサートが始まり、弦楽四重奏がモーツァルト「ディヴェルティメントKV.136」から1楽章、「美しきロスマリン」、ポルカ「観光列車」(亜紀さんとスタッフCが、ホイッスルで参加)、ドヴォルザーク「弦楽四重奏曲『アメリカ』」より1,4楽章の5曲演奏した後、いよいよ合唱団の出番です。
舞台に出てみると、会場いっぱいのお客さまで本当に驚きました。一体どれほどのお客さまがお越しくださったのでしょうか…300人位はいたかもしれません。
「知床旅情」「家路」そして、合唱団が結成当初から大切に歌って来た「花は咲く」を、素敵な弦楽四重奏の調べに載せて歌います。いずれの曲でも、歌に合わせて口ずさんでくださるお客さまの姿もありました。あっという間に本番が終わってしまい、アンコールも1曲。「故郷」を会場のみなさんとも一緒に歌いました。この曲を歌うと、思い出されてしまうことが、人それぞれにあります。途中で言葉に詰まってしまう合唱団メンバーも何人もいました。それでもどうにか歌い終えたメンバーには、本当にたくさんのあたたかな拍手が寄せられました。
仙台フィルメンバーのみなさん、短い時間でしたが、こうして素晴らしいみなさんの演奏と共演させていただき、一同にとって、今日は特別な日になりました。本当にありがとうございました。ご来場いただいたお客さまにも、心よりお礼を申し上げます。
みやぎの「花は咲く」合唱団、次は3月11日に「東日本大震災仙台市追悼式」にて献奏させていただく予定があります。合唱団員を含めたみなさんにとって大切な日です。また心をこめて歌を届けられるように、皆でがんばりたいと思います。