お知らせ

メモリアルコンサート vol.51

2025.10.11

音楽の力による復興センター・東北では
東日本大震災の月命日にあたる11日に、市民のみなさんとともに
音楽を通じてあの日に思いを馳せる場を設けたいと考え、
「メモリアルコンサート」を企画制作しています。
(主催=仙台市/協力=せんだい3.11メモリアル交流館)

三連休の初日とあって町なかではさまざまなイベントが開催されていますが、今朝はあいにくの小雨模様。今日のメモリアルコンサートはクラシックユニット・バンビーナのみなさん(ソプラノ吉野直子さん、フルート渡邉珠希さん、ピアノ澁谷育恵さん)がご出演です。フルートの珠希さんには、メモリアルコンサートが始まった2016年度にもご出演いただきました。あれからもう10年が経とうとしています。月日の経つのは本当に早いものですねえ。
バンビーナのみなさんはお揃いのドレス姿で登場。どんよりした曇り空の重たい空気を跳ね返すような華やかさと笑顔でお客さんを魅了しました。
オープニングはメンデルスゾーン『歌の翼に』。ゆったりとした三拍子にのせて、吉野さんの歌声は風にのる鳥のように伸びやかで、空を駆けるようでした。
続いて、おなじみの童謡や唱歌、愛唱歌など、多彩なプログラムが披露されました。朗々とした歌声を支える力強いピアノ、それを優しく包むフルートのハーモニーが会場に満ちました。
ピアノとフルートの安田芙充央『アニー・ローリーによるファンタジー』は、季節の替わり目にふと昔の思い出と向き合うような、やさしさとせつなさを伴った調べが心に残りました。
『アメイジング・グレイス』では祈りのこもった演奏とパワフルな歌声に会場全体がビリビリと震えるようで、お客さんは圧倒されていました。中には涙ぐんでいた方もいました。
終盤では「声を出して歌うことは元気の素です!」と、みなさんで『手のひらを太陽に』を歌いました。外は雨降りですが、きっと雲の上に輝いている太陽から日差しが降り注ぐ様子がくっきりとイメージされたことでしょう。
「久しぶりに大きな声で歌えて幸せです」
「心が洗われるようで、とてもいやされました」
「ソプラノさんの声量!驚き、圧倒されました」
「3人だけなのに、すごかったです」
などのメッセージがお客さんから寄せられました。出口ではお客さんと、お見送りに出た演奏家のみなさんの笑顔の花が咲きました。どうもありがとうございました!