お知らせ

〈こんにちはコンサート〉海岸公園センターハウスへ

2025.10.12

仙台市では、新しい音楽ホールと中心部震災メモリアル拠点の複合施設を
整備する計画を進めています。この施設では『文化芸術を子育て・教育・福祉・まちづくりなどに
生かす』ことを大きなテーマとし、開館を前にさまざまな取り組みを行ないます。
その一つ「こんにちはコンサート」は、アウトリーチ事業のモデル構築を目的としたもので、
復興センターが企画制作を担っています。

東日本大震災で津波により甚大な被害を受けた仙台市東部海岸地域の復興をめざし、地域活動の拠点として建てられた海岸公園センターハウスに伺いました。震災遺構の仙台市立荒浜小学校からさらに東へ徒歩10分のところにあります。
今朝は小雨模様でしたが、市民有志が海岸の清掃をおこなうイベント「深沼ビーチクリーン」が開催されています。作業が終わって参加者がセンターハウスに戻ってくるタイミングでコンサート開演となる段取りにしました。
出演はこころ音(ね)のお二人(マリンバ熊谷昇子さん&パーカッション布田恭子さん)です。
会場の壁や床が木造のためか、楽器の音がよく響いて、とても心地よく感じられます。お客さんがいらっしゃるころには雨があがり、雲間から日が差し始めました。
オープニングは台所用品を駆使したオリジナル曲『キッチンパーカッション』です。ボウルや泡立て器、しゃもじや麺棒などを高らかに打ち鳴らして登場した二人にみなさん意表を突かれた様子。続くシュトラウス二世『トリッチ・トラッチ・ポルカ』でお二人が繰り出す軽快なハーモニーにわくわく感が高まります。
バラエティ豊かな小物打楽器が活躍する『マンハッタン』になると、「どんな楽器か見たい!」と好奇心を押さえられなくなったのか、いちばん後ろの列にいた数名が前の席に移動してきました。布田さんが説明するたびに笑いが起きたり、「へー!」という声が上がったり。子供から大人まで、興味津々に演奏を見守りました。
このほかに、昔なつかしい童謡や世代を超えて人気のポップスなども演奏され、最後はハチャトゥリアン『剣の舞』のダイナミックな演奏でカッコよく締めとなりました。みなさんは大満足の笑顔とともに盛んに拍手をしていました。
「マリンバをこんなに間近で見たのは初めて」
「楽しかったー!」「また来てください」
と、興奮冷めやらない様子で演奏家に話しかける方々の姿がありました。お客さんにもっと楽しんでいただきたい!とさまざまな工夫をするこころ音のお二人は来場者のその様子に嬉しそうにしていました。みなさんありがとうございました!