お知らせ
泉中央南「歌声サロン」_3月
- 2026.3.16
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仙台市泉区の復興公営住宅で2015年10月から「歌声サロン」を始めました。
復興センターでは音楽リーダーをコーディネートし、
泉中央南町内会と協働してこのサロンを開催しています。
今年度は隔月の開催です。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)
明るい陽光の中、遠くに見える泉ヶ岳はまだ白く、七北田川にはオオハクチョウが羽を休めています。冬と春の、まさに境い目という感じがする日です。
さあ、今日も音楽リーダーのソプラノ佐藤瑛利子さんとピアノ原田満梨奈さんと一緒に朗らかに歌いましょう!



ウォーミングアップの中で「左右の腕を反対方向に回す」というワークを試したところ、あわわわ…と混乱する人が多数。でも、こんがらがるのもまた楽し、といった様子でした。
身体をゆっくりほぐした後は、「発声練習は鳥の声でやってみましょう」と瑛利子さん。前回はたしか馬だったような…今日はフクロウ、スズメ、カラスを参考にした発声を行ないました。「ホウホウ」「チュンチュン」「カアカア」…言われてみれば、鳥の声はよく響くし、よく通ります。発声の先生と思うと、カラスの鳴き声もうるさいとは感じなくなるかもしれませんね。新たな視点を得たような気がしました。
唱歌の『うぐいす』では両手を口元に寄せて「ホーホケキョ」と歌うと、声が集まって通りがよくなりました。実際のウグイスも鳴き方を練習して上達してゆくそうですので、何か励まされる感じもしますね。
本日の課題曲は、はかなく消える春の雪をイメージして『カチューシャの唄』、春の到来を期待して『丘は花ざかり』、そして、前にリクエストいただいた『切手のないおくりもの』の3曲です。
「カチューシャ可愛や…」の冒頭部分でさっそく「高い音はカラスの発声で歌うといいですよ」とアドバイスがありました。
『丘は花ざかり』は戦後の青春映画の主題歌ですが、今日の参加者の中でこの歌を知っている人は少なかったようです。しかし、かの服部良一が作曲した歌ですから、覚えやすいメロディで、何度か練習したらみなさんすぐに歌えるようになりました。朗らかなメロディに乗って、みなさんの表情も明るくなっていたようです。
『切手のないおくりもの』では、いわゆる「裏拍」といわれるリズム打ちをがんばりながら歌いました。最終的には表でも裏でもどちらでもいい感じになって、たのしく手拍子しながら声を合わせました。
後半のミニコンサートで、お二人はまず『花の街』を演奏しました。敗戦後に生まれた歌で、焼け野原の街に美しい花が咲くようにとの思いが込められています。昨今の国際情勢のことを思い、瑛利子さんが選んだ曲でした。
続いて、満梨奈さんは「だんだん暖かくなってくると朝起きるのがつらくなくて、嬉しいですね」と、朝にちなんでグリーグの『ペール・ギュント』組曲から『朝』を独奏しました。冒頭の特徴あるフレーズが聞こえたとたんに「ああ…!」とみなさん納得した様子でピアノの調べに身をゆだねていました。泉ヶ岳からみはるかす仙台平野にまぶしい太陽が昇ってくるような光景が目に浮かびます。壮大な曲調に胸がすく気がしました。
瑛利子さんは鳥にちなんで、『うるわしい四月が -シジュウカラ-』というイタリア歌曲を披露しました。軽快なピアノに乗せてきらめくような歌声が飛び回るようです。実際、鳥の声を表現したと思われるフレーズでは、声が会場の壁に声が響き合ってたくさんの小鳥に囲まれたかのよう。不思議な体験でした。みごとな歌声にわあっと喝采が沸きました。

終演後、音楽リーダーのお二人に「いつか○○を聞きたいなあ」「私は●●●が好きなんだよね」とリクエストする方や、「これ見てみて」と近くの七北田川で撮影した野鳥の写真を見せる方がいて、とてもなごやかな光景でした。
おかげさまで今年度もたくさんの歌をご一緒することができました。新年度もまたよろしくお願いします!
