東日本大震災復興祈念音楽ホール情報
音楽ホール建設に向けたこれまでの動き
- 2014.12.25
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音楽の力による復興センター・東北では、各関係団体と連携しながら仙台市内への新しい音楽ホール建設実現に向けて活動しています。当センターや関係団体のこれまでの取り組みをご紹介します。
■2012年1月9日 復興提言シンポジウム・音楽は発信する 「音楽の力に本拠地を 新たな楽都の建設に向けて」
当センター(開催当時は任意団体)主催のシンポジウムが、仙台市青年文化センター交流ホールで開催。
センター代表理事の大滝 精一がコーディネーターを務め、パネリストに堺屋 太一氏(作家・経済評論家)、近藤 誠一氏(文化庁長官)、藤村 順一氏(兵庫県立芸術文化センター事務局長)をお招きしました。また、討論会の前後には佐渡 裕氏(兵庫県立芸術文化センター芸術監督)のビデオメッセージが流されました。
堺屋氏の基調講演で始まったシンポジウムでは、音楽を通じて被災者の心に寄り添い続ける復興センターの活動を長期にわたり継続することで復興の日々を支え、さらには地域の活性化を牽引するため、その本拠地となる充実した音楽ホールの必要性が述べられました。阪神・淡路大震災からの復興のシンボルとして開館した兵庫県立芸術文化センターの藤村氏も、その豊富なデータをもとに地域と文化の振興においてホールが果たした役割の大きさを示しました。最後に大滝が「本日を第一歩として、具体的な検討を深めていきたい。」とシンポジウムの継続開催を呼びかけ、討論は幕を閉じました。
<主催>
復興提言シンポジウム実行委員会/音楽の力による復興センター(当時は任意団体)/公益財団法人 仙台フィルハーモニー管弦楽団/仙台オペラ協会/宮城県合唱連盟/宮城県吹奏楽連盟
<共催>
仙台商工会議所/東北経済連合会/仙台経済同友会/社団法人 日本オーケストラ連盟■2013年4月13日 復興提言シンポジウム・音楽は発信するPart 2「兵庫県立芸術文化センターの軌跡を徹底研究」
当センター(開催当時は一般財団法人)主催による2回目のシンポジウムが、仙台市民会館の小ホールで開催されました。パネリストは林 伸弘氏(兵庫県立芸術文化センター ゼネラルマネージャー)、藤村 順一氏(兵庫県立芸術文化センター 事務局長)、松山 享氏(西宮市西北活性化協議会 会長)、松村 健一氏(株式会社日本総合研究所 マネージャー)の4名。コーディネーターは前回同様、当センター代表理事の大滝 精一が務めました。
2005年に開館した兵庫県立芸術文化センターは、その画期的な運営で文化芸術振興と地域振興の面から高い評価を受けています。今回のシンポジウムでは、「ホールのあり方」や「経済波及効果」、「まちづくりにおいて果たした役割」について、関係者のみなさんから「生」のお話を伺いました。ホールが被災者の心に寄り添い、復興を牽引する役割を果たした実例から、これからも復興に向けて進んでいく“楽都”仙台のまちづくりについて、音楽ホールが果たす大きな可能性が感じられました。
シンポジウムの後には、仙台フィルのコンサートマスター神谷 未穂さんと、ピアニスト渡邊 千晶さんによるミニコンサートが行われました。
<主催>
一般財団法人(開催当時) 音楽の力による復興センター・東北/兵庫県立芸術文化センター
<共催>
公益財団法人 仙台フィルハーモニー管弦楽団/仙台オペラ協会/宮城県合唱連盟/宮城県吹奏楽連盟/仙台商工会議所/(一社)東北経済連合会/仙台経済同友会/社団法人 日本オーケストラ連盟■2014年7月2日 音楽ホール建設基金創設発起人会
2013年10月に仙台経済同友会から発表された「震災復興第4次提言」のなかで、心の復興のための音楽ホール建設が提案され、そのために「音楽ホール建設基金」を創設することが表明されています。
(仙台経済同友会「震災復興第4次提言」より)
『世界レベルの音響設備を有する音楽ホールを建設することで、世界中の交響楽団の招聘が可能になり、交流人口の増加と都市機能の向上を目指す。仙台経済同友会として3年間で10億円を目標に「音楽ホール建設基金」を創設する。』
そして2014年7月3日、同友会のほか仙台商工会議所・東北経済連合会・みやぎ工業会が連携し、仙台市中心部に2,000席規模のホールの建設を目指す「音楽ホール建設基金創設発起人会」が発会しました。基金創立の提案趣旨文のなかで、ホールは「音楽の力による心の復興を目指すとともに、楽都の進化や他地域との連携によって交流人口の拡大等に寄与し、被災地域の活性化に重要な役割を果たす。」と位置づけられています。当センターは発起人の一員として参加しています。公益財団法人としての事業にホール建設への寄付受け入れが明記されており、今回の基金創設においてもその受け皿としての役割を担うことが了承されました。
また、基金創設の記念として藤村 順一氏(兵庫県立芸術文化センター 副館長)をお招きし、「兵庫県立芸術文化センターの歩み~復興のまちづくりと地域の活性化」を講演していただきました。多彩なプログラムを提供することで利用者の多様なニーズに応え、「みんなの広場」としてまちの賑わいの原動力となる劇場を目指す様々な取り組みをご紹介いただきました。■宮城県内の音楽団体による活動
当センターでは、県内の関係団体と協力して音楽ホール建設の機運醸成活動に取り組んでいます。
7月の「音楽ホール建設基金」設立を受け、宮城県の音楽団体はそれぞれが主催するコンクールなどのプログラムにその情報を掲載。来場者に音楽ホールの必要性と支援を訴えました。
<宮城県吹奏楽連盟>
全日本吹奏楽コンクール予選 第57回宮城県大会(8月7日~10日)
<宮城県合唱連盟>
全日本合唱コンクール 第66回宮城県大会(8月30日~31日)
<仙台オペラ協会>
第39回公演「後宮からの逃走」(9月14日~15日)■2014年9月 仙台市議会9月定例会
仙台市議会9月定例会において、音楽ホール新設が議題として取り上げられました。
〇仙台市議会ホームページ(「平成26年度第3回定例会会議録」をご確認ください。)
〇河北新報ONLINE NEWS(平成26年9月12日(金)掲載記事)今後も関係各所と情報を共有しながら、復興のシンボルとなる音楽ホール建設に向けて取り組んでまいります。
関連情報やイベントのお知らせなども随時ご紹介しますので、ぜひご覧ください。