お知らせ

荒井東「うたごえサロン」_12月

2018.12.4

仙台市若林区にある荒井東市営住宅(復興公営住宅)町内会からの依頼で
2018年4月から「うたごえサロン」をお届けしています。
(仙台市 音楽の力による震災復興支援事業)

今朝の時雨がやんだ後は、水たまりに日差しがきらめいてコートが要らないぐらいの温かな日となりました。今年は何回「季節はずれの」という言葉を使ったことでしょうか。この先、穏やかな冬であってほしいものです。

さて、うたごえサロンの音楽リーダーを務めるメゾソプラノ後藤優子さんとピアノ田村聡子さんは毎回、季節に応じたデコレーションを持参してサロンを盛り上げてくださるのですが、今月はもちろんクリスマスヴァージョン。グリーンのセーターを着たご自分もツリーに見立ててオーナメントを胸元に飾って登場しました。参加者の皆さんは「あらいいね~」「いつもたのしみです」とお喜びの様子でした。
準備体操をして、まず『冬景色』を歌いました。後半にとても高い音のところがあります。「みなさん、額に口があると思って頭を上げて歌いましょう」「いつも言っていますが、眉毛を上げてびっくりした顔で歌うと声が出ますよ~」と後藤さんは全身を使ってアドバイスします。「あはは~」と笑いつつもみなさん背を伸ばし、ぱっと目を見開いて歌っていました。いい調子ですね。音程のことはさておき、大らかに伸び伸びと歌うことがこのサロンの目的ですから、からだじゅう使って歌うことをどうぞ楽しんでくださいね。

 

コーヒータイムのミニコンサートではクリスマスメドレーが演奏されました。『諸人こぞりて』『O Holy Night』『サンタが町にやってきた』聖歌隊ふうに、ジャズふうに、と色彩豊かなクリスマスソングでした。12月とは思えない陽気の今日でしたが、歌を聴くと「ああ今年も終わるんだなあ」と感慨深くなります。今年は参加者のみなさんにとってどんな一年だったのでしょうか。震災から7年が過ぎて、暮らしは落ち着いているでしょうか。心おだやかな日々を過ごせているでしょうか。

出口で見送る演奏家にみなさんはいろいろと話しかけています。田村さんは次々寄せられるリクエストをメモしていました。「いつもご苦労様ね」「こんなドラ声で恥ずかしいんだけど、でも歌うと気持ちがいいからさぁ」「どうぞ良いお年を」「また来年ね」みなさん笑顔とともに居住棟へ帰って行きました。