お知らせ

荒井東「うたごえサロン」_4月

2019.4.23

仙台市若林区にある復興公営住宅である荒井東市営住宅町内会からの依頼で
2018年4月から「うたごえサロン」をお届けしています。
(仙台市「音楽の力による震災復興支援事業」)

 

日に日に気温も上がり、すっかり春の陽気となった今日この頃。荒井東市営住宅の広場にはたくさんの鯉のぼりが飾られていました。いっぽう、集会所の裏手にある花壇では、男性陣が何やら作業中。チェーンソーまで持ち出して本格的です。こちらの花壇はいつもきれいに手入れされていて、季節ごとに色々な花が咲いていますが、それも住民のみなさんの日々の活動のおかげなんですね。
うたごえサロンの会場もたくさんのお花で飾られて春爛漫。音楽リーダーのソプラノ後藤優子さんとピアノ田村聡子さんも春らしくピンクを基調にした衣装で登場し、会場の雰囲気がさらに明るくなりました。
暖かくなるとお出かけもしやすいのでしょうか、しばらくお休みしていた方や初参加の方もいらして、新年度最初のうたごえサロンはにぎやかな幕開けとなりました。まずは冬の間に固くなった体をほぐして歌う準備から始めましょう。

 

 

まずは春らしい歌ということで、『さくら』『野に咲く花のように』の2曲を歌いました。ドラマの主題歌にもなった『野に咲く花のように』は、「聴いたことはあっても歌ったことがない」という人が結構いらっしゃいました。実はこの曲、音が上がったり下がったりして歌うのは意外と難しいんです。しかし身振り手振りも交えた後藤さんのリードで何度か練習すると、あっという間に歌えるように。春の午後にふさわしい温かくて優しい歌詞に、みなさんニコニコしながら歌っていました。

続いて、以前に谷村新司さんの『群青』をリクエストされたことを受け、もしやこの曲もお好きでは?と選曲された『昴』を歌いました。歌好きな方が集まっている女性たちはもちろんですが、この曲では特に男性陣が大きな声で歌ってくれ、そのうちのお一人は口笛まで披露してくれました。曲のラストに向けた盛り上がり方も非常にお上手。歌い終わって「なんだってうまいねぇ」とどなたかが呟いた声に笑い声が上がりましたが、みなさん本当にお上手でしたよ!

 

 

日本古謡から歌謡曲まで、たくさん歌ったあとはコーヒータイム。参加者の方が「差し入れに」とおせんべいを持ってきてくださいました。ありがとうございます。
コーヒー片手に耳を傾けるのは、みなさんお楽しみ音楽リーダーによるミニコンサートです。最初の曲は『さくら貝のうた』。若くして亡くなった恋人を偲んで詠んだ短歌がモチーフになったという曲は、歌詞もメロディもしっとりとした切なさに溢れています。
曲が終わり、みなさん何となくしんみりとしてしまいましたが、次に披露された『365日の紙飛行機』で空気は一変しました。これぞ朝ドラの主題歌にぴったり!というような清々しいメロディに、みなさんの表情にも晴れやかな笑顔が戻ってきます。みなさんの輝かしい明日を願うように、後藤さんと田村さんは最後に紙飛行機を飛ばしました。
アンコールの曲は、桜ソングの大定番『夜桜お七』でした。あるときはじっと聴き入り、あるときは手拍子をしながら、緩急ある伴奏と情念がこもった歌声堪能しました。

 

 

今日が初めてだったという女性は、これまでお仕事で都合がつかず、気にはなっていたものの参加できずにいたそうです。「ようやく来れた、とても楽しかった!」と笑顔を浮かべ、来月も来るからと言って帰っていきました。日々の生活に、1つの楽しみが加わったようでうれしいです。2年目がスタートしたうたカフェ、ご新規さんの参加は大歓迎!次回は5月21日(火)に開催します。ぜひ一度足を運んでみてくださいね。