お知らせ
荒井東「秋のほがらかコンサート」
- 2019.9.15
-
敬老の日を明日に控え、荒井東町内会では恒例の敬老会が開かれました。落語や舞踊など色々な催しが企画されているなか、月に一度お届けしている「歌声サロン」の時間も設けていただきました。会場内に足を踏み入れると、紅白の幕が飾られてお祝いムード満点。机に綺麗なテーブルクロスがかけられていたり、壁に絵画が飾られていたりと、とっても華やかです。音楽リーダーのメゾソプラノ後藤優子さん・ピアノ田村聡子さんのお二人も、歌声サロンで伺うときとは雰囲気が大きく違う室内の様子に驚いていた様子でした。
そうして素敵に飾られた会場でリハーサルをしていると、受付が始まる前から集まってくる方々が。歌声サロンの常連さんによって結成された「カンナコーラス隊」のみなさんです。当日練習については特に連絡をしていませんでしたが、自主的に早い時間から集まってくれたようです。せっかくなので発表曲を通して練習しました。
よく見ると、メンバーは服装の色合いまでそろえてくれていました。これもこちらからお願いしていたことではなく、メンバー同士で相談して決めたことだったので、後藤さんと田村さんもその積極性に感心した様子。さらにメンバーの一人が、女性にはお花のコサージュ、男性には蝶ネクタイを手作りしてきてくれました。みんなおそろいで身につければ、どこから見ても立派なコーラス隊ですね!その他の参加者も続々と集まり、会場はあっというまに満席となりました。会長さんの挨拶や記念品贈呈に続き、いよいよ「秋のほっこりコンサート」の開演です。
第一部はカンナコーラス隊と歌うコーナーです。みなさんの前に出て並んだコーラス隊のメンバーは緊張した様子でしたが、いざ演奏が始まると少しずつ力が抜けていったようです。毎月の歌声サロンで練習してきた『みかんの花咲く丘』『旅愁』『斉太郎節』を一生懸命歌うメンバーの様子を優しいまなざしで見つめながら、他の方も一緒に歌ったり、手拍子で応援してくれます。ハモリあり、合いの手ありで3曲を歌い終わると、会場からは温かい拍手が起こりました。それを聞いたメンバーも「やり遂げた!」というような清々しい顔をしていました。みなさん、お疲れ様でした!
第二部は後藤さんと田村さんによる名曲コンサートをお送りしました。『落葉松』や『荒城の月』など、秋らしい曲の旋律を丁寧に紡ぐ後藤さんの歌声が会場に響きます。続いては『里の秋』や『虫の声』といった秋のメドレーが披露されました。「♪ 秋の夕日に~」で始まる『紅葉』では、田村さんがピアノを弾きながら歌に参加しました。歌声サロンでは定番のお二人の二重奏ですが、今日初めて聴いた方は突然聴こえてきた2人目の歌声に驚いた様子。歌い終わった後藤さんは「ピアノを弾きながら歌うのって本当に大変なんですよ」と語り、参加者からはいっそう大きな拍手がおくられました。
日本の童謡・唱歌が続いたところで、次に歌われたのは『学生時代』でした。
荒井東町内会の方は、歌詞を味わい、メロディを体にしみこませるようにじっくりと曲に聴き入る人が多いようで、およそ50人が集まっているにもかかわらず、会場内には心地いい静けさが満ちていました。この曲でも、みなさんそれぞれの青春時代を振り返っていたのではないでしょうか。
さらにオペラからも1曲ということで、「トゥーランドット」より『誰も寝てはならぬ』が披露されました。曲名ではピンとこない方が多かったようですが、後藤さんが「荒川静香さんが使った曲です」と紹介するとあちこちで「あぁ~」と声が上がりました。オペラというと馴染みのないものに思えますが、意外と身近なところで耳にしているものなんですね。プロの声楽家が目の前で歌うオペラ・アリアに、みなさんいっそう惹きつけられた様子でした。廊下では役員さんやボランティアの学生さんが昼食の準備をしていたのですが、ドア越しにも聴こえてくる歌声に、すごいすごい、と声が上がっていました。
アンコールに応えて歌われたのは『川の流れのように』でした。色んなことを経験されながらこれまでの人生を歩んできたみなさんには、その歌詞がいっそう深くしみわたるのではないでしょうか。ある人は目を閉じて聴き入り、またある人は小さく口ずさみながら、最後の1曲を楽しんでいました。カンナコーラス隊の初舞台も無事終了し、メンバーも音楽リーダーの2人もほっとひと安心。
「歌声サロン」は今後も月に一度、荒井東市営住宅の集会所で開催します。本日のコンサートをお楽しみいただけた方、久しぶりに歌って気持ちが良かった方、歌うコーナーあり・ミニコンサートあり・コーヒーお菓子付の楽しい1時間を一緒に過ごしませんか?開催日程はチラシやポスターでお知らせしていきますので、みなさんのご参加をお待ちしています!