お知らせ
田子西中央「音楽ひろば」_10月
- 2019.10.4
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復興センターでは、仙台市宮城野区の防災集団移転地である田子西中央地区にて
未就学児と保護者の方を対象とした音楽あそびの会「音楽ひろば」を2018年12月から始めました。3月以来の開催となった「音楽ひろば」ですが、今日はあいにくの空模様。雨が降ったりやんだりのお天気に、町内会長さんも子どもたちが集まってくれるか心配そうに外を眺めています。
本日最初のお客様は、これまでの音楽ひろばにも毎回参加してくれている女の子でした。お母さん曰く「音楽が大好き」だそうで、楽しみな気持ちが大きかったのか、集会所にやってきたのはなんと開演より1時間近く前。まだリハーサル中だったのでお隣の部屋で待っていてもらいましたが、扉のすき間から中を覗いたりと、聴こえてくる音楽が気になって仕方がない様子です。やはり雨の日には出足が鈍るのか、なかなか人が集まりません。遅れてくる子もいるだろうと、ひとまず一番乗りの親子と大きいお友達だけでスタートしました。
窓の外は変わらずどんよりとした空が広がっていますが、クラリネット叶光徳さん・パーカッション小林直央さん・ピアノ八巻和也さんがご挨拶もかねて『小さな世界』を演奏すると、部屋の中がぱぁっと明るくなったようです。
続いては『ひげじいさん』の手遊び歌に挑戦しました。演奏が始まったばかりの頃は恥ずかしそうにお母さんの陰に隠れていた女の子でしたが、叶さんたちが”♪ とん とん とん とん ひげじいさ~ん”と歌っているのを見ているうちに、だんだんと一緒に手を動かしてくれるようになりました。最初から最後まで手遊びできた女の子を見て、お母さんは「初めて全部できました!」とびっくり。家でも『ひげじいさん』で遊んでいたそうですが、今までは最後の部分の振り付けしかできなかったとか。音楽ひろばで見せてくれた成長に、周りの大人たちから大きな拍手が起こりました。秋と言えばお月見、月見といえばおだんご、ということで『だんご三兄弟』を演奏している間に、少しずつ参加者が増えてきました。なかには幼稚園の制服のままで来てくれた子もいます。新たに加わったお友達も一緒に、大人たちにとっては懐かしい『コーヒールンバ』でボディーパーカッションに挑戦。ボンゴを叩きながらリードしてくれる小林さんに合わせて膝を叩いたり、手拍子を入れたりと、みんな一生懸命参加してくれました。
さらに、昨年度つくった『田子西手遊びの歌』もみんなで歌いました。「た・ご・に・し」のそれぞれの文字から始まる言葉をみんなで出し合い、それに小林さんがメロディをつけてくれてできた曲です。たごにしの「た」はたまご、「ご」はごぼう、と子どもたちの自由な発想で作られた歌詞につけられたジェスチャーも一緒にやってもらいました。今日がまだ2回目なので、これから何度も歌って「地域の歌」として親しんでらえたら嬉しいですね。季節の歌をもう少し、ということで演奏されたのは『紅葉』と『夕やけ小やけ』の2曲です。こちらは子どもたちが静かに耳を傾ける一方、大人たちが小さく口ずさんでいました。最近は童謡や唱歌を歌う機会が減っているそうですが、こうした日本の歌が親から子へ、祖父母から孫へと伝わっていけばいいなぁと感じました。
本日最後の曲は、ディズニー映画「アラジン」より『ホール・ニュー・ワールド』です。やはりディズニーソングは聴いたことがある子が多いのか、曲が始まると「これ知ってる!」というようにお母さんの顔を見ている子が何人かいました。知っている曲も、目の前で演奏される生の音を聴くとまた違った印象を持つかもしれません。そうした刺激を受けて、子どもたちが音楽をより楽しんでくれればと思います。
お久しぶりの「音楽ひろば」でしたが、演奏する様子を興味津々で見つめていたり、音楽に合わせて体を動かしたりと、子どもたちは思い思いに楽しんでくれたようです。次回はみんなで楽器作りをする予定なので、ぜひまた遊びに来てくださいね。