お知らせ
〈文化庁芸術家派遣事業〉マザーズばんすい保育園へ
- 2019.10.2
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音楽の力による復興センター・東北は、
文化庁令和元年度文化芸術による子供育成総合事業〈東日本大震災復興支援対応〉を
受託する実行委員会の一員として、音楽プログラムをコーディネートしています。せんだいメディアテークのすぐ近くにあるマザーズばんすい保育園に、ヴァイオリン奏者で仙台フィルコンサートマスターを務める神谷未穂さん、チェロ奏者のエマニュエル・ジラールさん、ピアニストの望月優芽子さんと伺いました。高いマンションやビルの多い地区、小さな2棟のビルが丸ごと保育園です。朝に到着すると、靴箱に貼ってあるお名前や、お母さんお父さんとお別れのあいさつが聞こえてきて、まずびっくり。なんと多国籍なことでしょう!お聞きすると日本はもちろん、中国・韓国・モンゴル・インドネシア・ロシア・フランス・アメリカなど…東北大学に留学されている方や企業にお勤めの方など、仙台市内各地から通ってきているそうです。小さいうちからさまざまな肌の色・瞳の色のお友達、さまざまな言語のご挨拶に、あたりまえに接することができるのは、とても幸せなことだなぁ、と思いました。
0才児からの参加は、じっと聴いていられないのでは?と先生方が心配されていましたが、エルガー「愛の挨拶」の演奏が始まった途端に、どの子どもたちも演奏者をじっと見つめて聴き入り始めました。その集中した様子に先生方が大変驚かれていました。美しく心地よい音色が聴こえてきて、その後もずっとニコニコと嬉しそうにしている男の子も。ヴァイオリンの弓が馬の尻尾でできていることを見せてもらった後は、リムスキー・コルサコフ「熊蜂の飛行」の超絶技巧にびっくり。あまりにも素速いヴァイオリンの動きと、急な強弱の変化に、子どもたちは面白くて面白くて笑いながら「わぁ~!」「きゃぁ~!」と大騒ぎでした。
ピアノの望月さんは、ショパンの「小犬のワルツ」を。「こんなあかちゃんの犬が、自分のしっぽをクルクルと追いかけて回る様子を、ショパンが曲にしたと言われています」とお聞きしてから演奏を聴くと…本当にそんな様子が目に浮かびますね。チェロのエマニュエルさんによるサン=サーンス「白鳥」では、ゆったりとしたメロディーに、みんなうっとりと聴き入りました。「では~、次は曲に合わせて、リズム遊びに挑戦してみよう~!」の神谷さんの声に、みんな大喜び。モーツァルトの「トルコ行進曲」に合わせて2,3歳クラスの子どもたちも挑戦!みんな神谷さんを見様見真似、上手にリズムを叩くことができました。
後半のアニメソングでは、特別ゲストのトトロも登場!特に前の方に座った4,5歳クラスは「僕たちの出番!」とばかりに、「夢をかなえてドラえもん」などを元気いっぱいに歌ってくれました。「パプリカ」では、まだお喋りも拙い0,1歳児までが演奏に合わせて踊り出し、演奏家も先生方もとっても驚かされました。
最後は、すてきな贈りものをいただいて、楽しい時間はあっという間。演奏家のみなさんも、子どもたちに元気をたくさん分けてもらった一日でした。みんな、どうもありがとう!