お知らせ

亘理「うたのひろば にゃん♪」_9月

2021.9.16

復興センターでは歌のサークルMorino花ccoのみなさんと協力して
亘理町で月に1回「うたのひろば にゃん♪」を開催しています。

暑さもようやく鳴りをひそめ、ひんやりとした風が吹くようになりました。亘理町中央コミュニティセンターの近くではコスモスや金木犀が咲いていて、すっかり秋の装いです。
秋といえば食欲、スポーツ、そして芸術の秋!仙台オペラ協会のソプラノ岩瀬りゅう子さんと松本康子さん、そしてピアノの阿部恵美子さんと一緒に「うたのひろば  にゃん♪」で芸術の秋のスタートを切りましょう。

最初に歌った『花のまわりで』は朗らかで楽しい曲です。童心にかえって晴れやかな声で歌いましょう、という岩瀬さん。そのためにまずは笑顔から入ろうと、みんなで「ハーッハッハッハ!」笑い声を出してから歌いました。
そのあとはガラリと雰囲気を変えて『恋はやさし野辺の花よ』。「こういう熱い想いを歌う曲はやっぱり松本さんに歌ってほしいですよね!」と岩瀬さんにふられ、みんなで歌う前に松本さんがお手本を聴かせてくれました。「言っておいてくださいよ~」と慌てた様子の松本さんでしたが、いざ歌い出すとさすがの一言。みなさんうっとりと聴き入っていました。せっかく素晴らしいお手本を聴かせてもらったので、参加者も高音の歌い方や強弱の付け方を工夫しながら気持ちを乗せて歌いました。
『お山の杉の子』は、その歌詞を読んだ岩瀬さんが是非にと選んだ曲でした。芽を出したばかりの小さな杉の子が【こんなチビ助 何になる】とからかわれるのを、まるで自分に言われているように感じた岩瀬さんは、その杉の子が【大きくなって皆のため お役に立ってみせまする】と奮起したのに共感を覚えたそうです。詩のリズムが心地よく、歌っていて楽しい曲でした。

長い曲もいくつか歌ったので、ここで歌うのはひと休み。松本さんのソロ歌唱をお楽しみいただきます。
曲は『嘆きのセレナーデ』。歌う前に松本さんが「嘆くというより、愛の余韻にひたっているような曲です」と説明してくれたとおり、悲壮感を感じさせる曲調ではありません。晴れた秋の日に聴く優雅なメロディに、自然と気持ちが浮き立つようでした。

さて、小休止をはさんで歌のコーナー再開です。次に登場したのは『秋の子』。
他に『春の子』『夏の子』『冬の子』という曲があり、いずれもサトウハチローの詩に末広恭雄が曲をつけました。作曲者は魚類研究者としても著名な人物で、彼に作曲が依頼されたこの4曲の童謡にはいずれも歌詞に魚の名前が入っているのだとか。そんな豆知識に「へぇ~」と声をもらしつつ歌ってみたのですが、この曲の前奏が歌の部分に反してあまりに暗く物悲しい曲調だったので、それに引きずられて歌い出しがどんよりとしたものになってしまいました。岩瀬さんから「前奏をものともせず、明るく歌ってください!」とアドバイスを受け、気を取り直して再チャレンジ。今度は楽しそうに歌う事ができました。
最後に歌ったのは『ともだちになるためには』という曲です。
知らない人が多かったようですが、短い曲なので何度か練習するとすぐに歌えるようになりました。人と人はともだちになるために出会うということ、どんな人ともきっと分かりあえることを優しく語り掛けてくれる曲で、他人に攻撃的になりがちな人が増えているように感じられる今、その言葉がとても心に沁みました。

会の終わりに、岩瀬さんが「祈りをこめて歌います」と歌ってくれたのはトスティ作曲の『祈り』でした。曲名の通り、救いを求めて一心に祈りを捧げる切なる気持ちが伝わってくるような岩瀬さんの歌声に、みなさん息をひそめるようにして聴き入っていました。清々しい秋の日に聴く清浄な祈りの歌に、心が洗われたように感じたひとときでした。

厳しい残暑を越えてようやく迎えた秋。過ごしやすい気候が続くだけでも気持ちが晴れやかになってきます。気分が良いときはぜひ、鼻歌でもいいので歌を歌ってみてくださいね。