お知らせ
七ヶ浜町代ケ崎浜へ
- 2021.12.15
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今朝は宮城県七ヶ浜町にある代ヶ崎浜地区避難所へ伺いました。9月に予定していたものがコロナ禍のため延期となり、満を持して本日開催の運びとなりました。うららかな陽気に恵まれて、七ヶ浜の青い空と青い海が歓迎してくれているようでした。
出演はマリンバ星律子さんと熊谷昇子さん、パーカッション布田恭子さんのトリオです。大きなマリンバのほか、たくさんの小物打楽器を持ち込み、用意周到でお客さんをお迎えしました。演奏家が深紅で揃えたドレス姿で登場するや、「わ~すてき!」と客席から声が上がりました。
オープニングはファリャ『火祭りの踊り』です。星さんと熊谷さんあわせて8本のマレットが踊るようにエキゾチックな旋律を奏でます。赤いドレスとあいまって情熱的で濃密な雰囲気に包まれました。続いては、今年は何かと出番の多かった古関裕而のメドレーです。中でも『鐘の鳴る丘』『長崎の鐘』ではリズムを取りながら聴いている姿があちこちにあって、きっと昔はよく歌っていたんだろうなと想像できました。
寒くて体が縮こまるこの季節、体も頭も使って温まりましょうと、わらべ歌の『あんたがたどこさ』に手拍子足拍子を交えて楽しんでいただきました。リードする布田さんが「フェイントに引っかからないようにしてくださいね」「さあスピードを上げますよ!」と難易度を上げてゆき、それがまた楽しかったようで、みなさん果敢に挑戦して「あ!まちがえた」と笑っていました。
熊谷さんと布田さんはこれまでも何度か復興コンサートのために七ヶ浜町に来ています。
そのため、七ヶ浜の方々にもっと楽しんでいただければ、とご当地の民話を題材に「七ヶ浜のむかしばなし」という音楽劇を創りました。地域の神社にまつわるお話で、朗読は復興センタースタッフが担当し、マリンバほか様々な小物打楽器が折々に登場して場面を構成していきます。時々、客席から笑い声が聞こえてきて、ちょっと趣向の変わった演目を楽しんでいただけた様子でした。
あっという間に時間は過ぎて、最後はしっとりと『きよしこの夜』が披露されました。マリンバの柔らかでやさしい音色に包まれて、しみじみと今年一年の出来事を思い出していた方もいらっしゃるかと思います。ほっこりとした笑顔と拍手で本日のコンサートはお開きとなりました。お客さんからは「また来てね」「すてきな音楽をありがとう」という声がありました。
はい、また来年お会いしましょう!(この事業は令和3年度宮城県NPO等による心の復興支援事業補助金を受けて実施しました。)