お知らせ
「荒井東秋まつり」へ
- 2022.10.2
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月に一度、「音楽サロン」をお届けしている仙台市荒井東市営住宅の町内会から、秋まつりでの演奏を依頼されました。例年、町内会では盆踊りや夏まつり、クリスマス会など季節ごとの行事をおこなっていたのですが、コロナ禍でやむなく中止となることが続いていました。じつは昨年も秋まつりでの演奏依頼があったのですが、荒天のため前日に断念したという経緯があります。今日は汗ばむほどの陽気に恵まれて、満を持しての登場となりました。
微笑ましい子供神輿から始まった秋まつりにはたくさんの人が訪れて、秋晴れの空の下で、のびのびと過ごしていました。ステージでは七郷中学校吹奏楽部や宮城県警察音楽隊、地元のママさんウクレレサークルによる演奏と、高校や短大のダンス部ほか、すずめ踊りやよさこい踊りの演舞が披露され、それぞれに拍手喝采を浴びていました。
復興センターでは、毎月の音楽サロンにご協力いただいているソプラノ鈴木真衣さんとピアノ田村聡子さんに歌をメインとしたステージをお願いしました。子供からお年寄りまで幅広い年齢の人たちが集うお祭りで、お二人はまずジブリ映画の曲を演奏しました。歌が始まると、どこからともなくお客さんが集まって来て、町内会長さんも嬉しそうでした。『さんぽ』では小さな子が手拍子し、『君をのせて』ではパパやママも懐かしそうに体を揺らして聴いていました。
英語で歌う『アメイジング・グレース』では客席から「カッコイイねー!」と掛け声が飛んできたり、マスカーニ『アヴェ・マリア』の高音に子供たちが「おお~」と驚いたり。演奏家も「掛け声うれしいです~!」とお祭りならではのおおらかな雰囲気を楽しんでいました。
アンコールはお二人のハーモニーで『少年時代』をしっとりと演奏しました。ちょうど夕方に差し掛かって風がひんやりしてきた頃、夏から秋への季節の移ろいを歌とともに感じていただけたようです。賑やかな祭りの会場がひととき、しんと静まったあと、大きな拍手が沸きました。
町内会役員を始め、学生ボランティア、出演者にお客さん…多くの人びとの想いと協力が集まってこの秋まつりが成り立っていることがわかります。一度失われた地域コミュニティを再編成し、それを維持していくことはご苦労も多いことと思います。復興センターでは、音楽を通じてお手伝いできることがあれば可能な限り馳せ参じたいと思います。みなさまお疲れさまでした!