お知らせ

花渕浜「新春コンサート」

2023.1.11

寒いながらもたっぷりと陽光の降りそそぐ日となりました。
今日は宮城県の松島湾に突き出た七ヶ浜町花渕浜地区にうかがいました。町の社会福祉協議会が開催している地区サロンからの依頼で「新春コンサート」をお届けしました。本来ならば昨年9月に行なう予定だったのですが、新型コロナウィルス感染症の流行のため、年をまたいで延期となったものです。
会場から見える海がきらきらとまぶしく、歓迎されているように感じます。水平線の上を大きな貨物船がゆっくりと南下して行きました。

本日の出演はBouquet of Music(ヴァイオリン叶千春さん、ピアノ菅野明子さん)です。昨今、県内でもまた感染者数が増え、開催が危ぶまれましたが、なんとか開催できたことを演奏家のお二人は喜んでいました。今日1月11日は鏡開きの日ということで、千春さんは「今朝はお餅を食べて、エネルギーを充填してきました」とみなさんを笑わせました。

日本のお正月と言えば…ということで、宮城道雄『春の海』が演奏され、そのしとやかな旋律が今日のおだやかな海の光景と相まって、聴く人の心を落ちつけて澄ませてくれるようでした。この曲は瀬戸内海から想を得た作品だそうですが、七ヶ浜にもぴったりですね。

ショパンやヴィヴァルディ、瀧廉太郎ほか、四季折々の唱歌など、良く知られた曲で構成されたプログラムで、お客さんはうっとりと調べに身をまかせていました。
明子さんは「電子ピアノを弾くときは、グランドピアノと違う弾き方をするんですよ」と、演奏家の繊細な仕事ぶりを紹介しました。千春さんは「ヴァイオリンは唸る楽器なので、日本の演歌に合うんです」と楽器の特性を説明し、「へえ~」とみなさん興味深そうにしていました。

最後の曲は、この町の美しい海にちなんで加山雄三『海、その愛』でした。今日のきらめく海にこそふさわしい、雄大な締めとなりました。
お客さんからは「年の始めにスバラシイ音楽を聴く事ができて嬉しいです。今年は、きっと良い年になると思います」「とても幸せな時間をありがとうございました。今年一年心豊かな年をすごせそうです」との声がありました。
ようやく開催できて本当によかったです。またお会いできますように。