お知らせ

雄勝公民館「海辺の町の音楽会 Part3」へ

2023.10.9

今日は石巻市雄勝町にうかがい、雄勝公民館との共催で「海辺の町の音楽会 Part3」を行ないました。
出演はアンサンブル♪フェリーチェのみなさん(オーボエ高階睦さん、クラリネット成澤由紀さん、ピアノ小野寺文恵さん)です。
会場の公民館は、雄勝湾を見下ろす高台の上にあります。朝から雨降りでお客さんの出足が心配でしたが、たくさんの方が集まりました。
山田耕筰『赤とんぼ』に始まり、おなじみのクラシック曲と日本の歌謡曲で構成されたプログラムを、お客さんはくつろいだ様子で楽しんでいました。
普段、オーボエを間近に見る機会はそうないので、ヘンデル『ホーンパイプ』の調べにみなさん感動していたようです。楽器紹介で「オーボエはチャルメラの仲間です」と聞いて「ああ、なるほど」と得心していました。
このトリオの楽器編成はちょっと珍しいので、専用の楽譜があまりなく、いつも楽譜の調達にご苦労があるそうです。今回は『さざんかの宿』を元・仙台フィルハーモニー管弦楽団チェロ奏者の山本純さんに編曲していただきました。洋楽器ながらしみじみとした味わいがあって、みなさんも一層身近に感じられたのではないでしょうか。
髙階さんが「知っている歌があったら、どうぞ口ずさんでくださいね」と言うと、あちこちから歌声があふれてきました。管楽器の呼吸に、お客さんの歌う呼吸が合わさって、会場全体がふんわりと温かい空気に包まれていました。

今回、進行を担当する成澤さんのトークが楽しく、途中にクイズを取り入れたり、「ずっと聴いているだけだと肩が凝っちゃいますよね」と曲に合わせて体操したり、とさまざまな工夫があって、お客さんは自然と笑顔になっていました。
アンコールでは「海辺の町にちなんでこの曲を…」と、『あまちゃんのテーマ』が演奏され、弾むリズムに手拍子もノリノリで、賑やかにお開きとなりました。

外は冷たい雨降りですが、心はすっかり晴れ晴れと温かくなったようで、「また来てくださいね!」「また聞きたいです!」と演奏家に声をかける人がたくさんいました。公民館のスタッフさんは「お客さんがこんなにノリがいいとは思わなかった」と目を丸くしていました。
震災の影響で別の町に移転した方がこの演奏会を聞くために久しぶりに雄勝を訪れ、「街はだいぶ変わりましたが、雄勝は大好きです。懐かしい町でなつかしい音楽をきけて、心に残りました」「思い出の町で音楽にひたって、心が安らいでスッキリしました」とメッセージカードに書いてくださいました。
フェリーチェの皆さんは石巻市と、お隣りの東松島市にお住まいなので、今後とも雄勝とご縁がありそうですね。今日はありがとうございました!