お知らせ

泉中央南「歌声サロン」_12月

2023.12.18

仙台市泉区の復興公営住宅で2015年10月から「歌声サロン」を始めました。
復興センターでは音楽リーダーをコーディネートし、
泉中央南町内会と協働してこのサロンを開催しています。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)

今朝は道路が凍っていました。本格的な冬の到来ですね。会場にほど近い七北田公園の池では冬鳥たちがのんびりと羽を休めていました。
さて、今年最後の歌声サロン、音楽リーダーを務めるソプラノ佐藤瑛利子さんとピアノ原田満梨奈さんはたくさんの曲を用意してきましたよ。

まずはウォーミングアップで胴回りを伸ばしたりひねったり。足の指をグーパーしたのち、脚からおなか、胸元までトントントンとやさしく叩きます。最後は頭をマッサージして、全身ほかほかになりました。

 

続いては、『ジングルベル』に合わせて体操を兼ねた簡単な振付を踊っていただきました。瑛利子さんはサンタクロースを信じていた子供の頃の思い出を話し、「皆さんも童心に返ったつもりで踊ってください!」と促しました。多くの方がけっこうノリノリな様子で楽しんでいたようです。
一年の締めということで、『蛍の光』をみんなで歌いました。おなじみの歌ですが、高い音程があります。「高い声の時は、胴体を横にふくらますようにして、足を踏ん張ってみてください」とアドバイスがあり、みなさん脇腹に手を当てて歌っていました。
続いては、演歌の『与作』です。のびのび気持ちよさそうに歌っていました。「最後の呼び声は遠くの山をみて歌いましょう!」と檄が飛んで、みなさん視線を上げて窓の外へ向かって歌いかけていました。一気に歌声に迫力が出て、演奏家のお二人は「すばらしい~!」と感激していました。

後半のミニコンサートでは瑛利子さんがグノー『アヴェ・マリア』ほか、クリスマスキャロルのメドレーを披露しました。きらめくような歌声が会場に響いて、サラウンド効果で聞こえてきました。
満梨奈さんは最近、ふたご座流星群を見たそうで「私、初めて流れ星を見たんです!」と、冬の夜空を見上げて感激したことを話したのち、ピアノソロで『見上げてごらん夜の星を』を演奏しました。年の終わりにしっとりと胸にしみこんでくるような音色で、みなさんじっと耳を傾けていました。
最後は華やかに、ミュージカル映画「マイ・フェア・レディ」より『踊り明かそう』が演奏されました。軽快なリズムに乗ってみなさんも手拍子で応援します。朗々と響きどこまでも伸びる歌声にわっと大きな拍手が沸きました。
終演を惜しむように、多くの方が演奏家に話し掛けて感想や次のリクエストを伝えていました。お二人は「私たちが知らない歌をこのサロンのおかげで知ることができて、すごく勉強になるんです!」と語りました。そうですね、クラシック音楽にも昭和の歌謡曲にも佳い歌はたくさんありますよね。演奏家にも参加者にもこの場が新しい音楽との出会いとなっている様子で喜ばしいです。
外に出ると、午後3時を回ったばかりですが、もう夕方の気配が漂っていました。今週末は冬至ですものね。風邪を引かないように過ごしましょう。今年もお世話になりました。