お知らせ

泉中央南「歌声サロン」_2月

2024.2.16

仙台市泉区の復興公営住宅で2015年10月から「歌声サロン」を始めました。
復興センターでは音楽リーダーをコーディネートし、
泉中央南町内会と協働してこのサロンを開催しています。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)

冷たい風の中にマンサクの花が咲いていました。今年は三寒四温が極端で、春も行ったり来たりな感じですね。体調を崩さないように過ごしたいものです。今日も音楽サロンで元気に歌って、寒さを吹き飛ばしましょう。
音楽リーダーのソプラノ佐藤瑛利子さんとピアノ原田満梨奈さんは白いニット姿で爽やかに登場しました。まずはウォーミングアップから。ゆったり脇腹や背中を伸ばします。
瑛利子さんは腸の活性化にも効果があるという新しい体操を紹介しました。椅子に掛けたまま、片手で足首をつかむという簡単なものです。
あまりの簡単さにみなさんはきょとんとしていましたが、何かには効いているはずです。たぶん。
発声練習では、スイカの種を飛ばすように鋭く息を吐くワークを行ないました。ふっ!ふっ!とおなかの底から息を出すと、けっこうくたびれますね。これだけでじんわり汗ばむほどでした。

さて、一緒に歌っていきましょう。まずは『ペチカ』から。満州の冬の情景を描いた歌だそうですが、静かな冬の夜に暖かな部屋で過ごす穏やかな時間は東北の人たちには親しいものです。みなさん懐かしそうな表情を浮かべながら、歌っていました。
冒頭の「たのしいペチカ」の「ぺ」の音がけっこう高いのですが、「ここでさっき練習したスイカの種とばしの呼吸を使ってください」とアドバイスがありました。

戦後の大ヒット映画の主題歌『君の名は』では、「最初はラジオドラマだったんだよ」「仙台に映画館に見に行ったの」「真知子巻きってあったよね」「やったやった」「中井貴一のお父さんがハンサムでさ…」と参加者から次々に思い出話が飛び出してきて、瑛利子さんも満梨奈さんもたじたじでした。

後半のミニコンサートで、満梨奈さんは葉加瀬太郎『情熱大陸』を独奏しました。まさにパッションあふれるエネルギッシュな演奏に手拍子が沸きます。会場全体が一体となって盛り上がり、客席からは「ヒューヒュー!」と歓声が上がりました。ホットでクールな演奏に喝采が贈られました。

瑛利子さんは岩谷時子訳詞の『愛の讃歌』を歌い、伸びやかな歌声とドラマティックな表現にみなさん釘付け。歌い終わるや「コーチャ~ン!」と大きな声援が客席から飛んできました。この歌をうたった越路吹雪のニックネームなんですね。
普段はクラシック音楽を専門とするお二人ですが、このようにポップスも演歌も表現豊かに演奏して、場を盛り上げてくださいます。終演後のお見送りでは参加者のおしゃべりがだんだん長くなってきて、すっかり仲良しになったことがわかります。また来月もよろしくお願いします!