お知らせ
泉中央南「歌声サロン」_4月
- 2024.4.22
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仙台市泉区の復興公営住宅で2015年10月から「歌声サロン」を始めました。
復興センターでは音楽リーダーをコーディネートし、
泉中央南町内会と協働してこのサロンを開催しています。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)今日は曇り空の泉区ですが、会場の脇の空き地に広がるタンポポは輝くばかりに咲き誇っていて、なんだかパワーをもらえた気がしました。音楽リーダーのソプラノ佐藤瑛利子さんとピアノ原田満梨奈さんも「タンポポの花が大きいですねー!」とおどろいていました。
集会所の廊下には掲示板があって、前回参加した方の絵日記の写真が貼られていました。
「やっぱり参加してよかった」「心が洗われたよう」と書いてありますね。この方は毎日の出来事を絵日記にすることを日課としているそうで、町内会長さんが写真を撮って掲示してくださったものです。瑛利子さんも満梨奈さんも「嬉しいです~!」と、とても喜んでいました。
お出かけするのにちょうどよい季節になったためか、新型コロナウィルス感染症が流行する以前に参加していた方々が数年ぶりに顔を出して、「あら、お久しぶり!」「お元気でしたか?」と声を掛けてくださいました。ようこそ、おかえりなさい!
さあ今日も朗らかに歌っていきましょう。まずはストレッチや発声、呼吸の確認をして歌う準備を整えます。本日のうたは春尽くしで『朧月夜』『さくら貝の歌』『春の唄』ですよ。瑛利子さんが「春といえば、大人になってふきのとうが食べられるようになりました」という話をするや、「ばっけ味噌おいしいよね」「タンポポも食べられるよ」「ヨモギとか、あざみの葉も食べた」「つくしはどうやって食べるの?」「クルミの新芽も天ぷらにすると旨いんだ」と、いっせいに食べられる山野草について話し出して、ちょっとしたカオスになりました。演奏家のお二人は「そ、そうなんですね!」と気圧されながら、先輩方からの情報に興味を示していました。
『さくら貝の歌』は倍賞千恵子をイメージして歌ってみますが、文語調の歌詞に加えてなかなか難しい節回しです。特に高音が出にくい様子で、瑛利子さんは「高い音は目を大きく開いて歌うんです」とアドバイスしました。続く『春の唄』でも「高い音は“勢い”が大事です。おそれずに“えーい、行っちゃえー!”という気持ちでどうぞ」というコツを伝えていました。終盤のミニコンサートでは、今年が團伊玖磨生誕100年ということで瑛利子さんは『はる』を歌いました。「くもをこえ、そらをこえ」という言葉が伸び伸びと響き、窓から見える泉ヶ岳を越えて行くようでした。
満梨奈さんが子供の頃に好きだったというテレビドラマ「ちゅらさん」から主題歌の『Best Friend』を演奏すると、「いま再放送やってるよね」「私はおばぁが好きだったなあ」とさまざまな声が聞かれました。歌声サロンを長らくやっておりますと、来る人、去る人、再会する人、さまざまいらっしゃいます。その都度都度に、ともに音楽を楽しめるこの瞬間があることを大事にしていきたいなとあらためて思う春でした。