お知らせ

みやぎの「花は咲く」合唱団_8月

2024.8.23

≪みやぎの「花は咲く」合唱団≫
かつて仙台市宮城野区の仮設住宅にお住まいだった方や
津波被災地域にお住まいの、おおむね60歳以上の方々と
毎月1回合唱の練習をしています。
2013年10月から続いている活動です。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)

残暑厳しき中でも朝晩はちょっと過ごしやすかった数日、ほんの少し秋の気配が感じられるようになってきました。このまま穏やかに季節が移ってくれることを期待したいところです。
さて、今日もたのしんで練習しましょう!
恒例のウォーミングアップのあと、講師のソプラノ齋藤翠さん(仙台オペラ協会)は「喉に効くというツボを探したんです」と、鎖骨の外端のちょっと下、小さなくぼみを指で押してみせました。
合唱団メンバーもピアノ目々澤亜紀さんもふむふむと興味深そうにして、ぐいぐいと押していました。暑さと湿気、クーラーの冷えに加えて何らかの感染症も気になるこの頃、喉を大事に過ごしたいものです。
発声練習では、口の開け方を点検しました。大きく縦に開けたときに、耳の前にある顎の骨がぐっと動くこと、頬にへこみが出ること、くちびるの粘膜部分をちょっと見せること、眉毛を上げることなどなど、さまざまな要点があります。せっかく喉の奥を開けて発声しても、自分の唇で邪魔をしてはもったいないです。唇をほんのちょっと外側に開くと、ちょっとしたメガホン効果もあって、声が鮮明に聞こえてくるのでした。一つ一つ頭で考えなくても、すっと自然にできるよう身につけたい基本ですね。

今日は『春のメドレー』を重点的に練習しました。例えば、『どじょっこふなっこ』の中にスタッカートとスラーが併記されている部分があります。そこは短く切り過ぎず、でも繋げずに…という微妙なすきまをきっちりコントロールするのが目標です。翠さんは「一音一音を”置く”ように歌うといいかもしれません」とアドバイスしました。「とっ・けっ・てっ」でもなく、「と~け~て~」でもないちょうどいい塩梅を、まずは耳で聞きとれるようになりましょう。
ゆったりした『うれしいひなまつり』から軽やかな『花の街』へ移るときは、「リズムやテンポを自分の歌で前に運ぶという意識をしっかり持つように」とのこと。何度か練習していると、ふわっと空気が変わった瞬間がありました。メンバー各自が「歌の世界観を自分で(みんなと一緒に)つくるんだ」という気持ちで歌に向き合えるようになったら、表現者としてさらに成長できることでしょう。
休憩をはさんで、次は『君をのせて』を練習しました。翠さんが「最初のユニゾン部分は暗譜で歌いますよ」と宣言し、「ええ~!」「そんなの無理~!」といろいろな声が上がりました。この歌についてはメンバー内でもよく知っている人、知らない人がいるのです。まずはやってみましょうと、とにかく楽譜は見ずに、翠さんのリードに沿って歌ってみました。難なくこなす人もあり、テンパっている人もあり。今後の練習で「楽譜を見ないと歌えない」という先入観をゆっくりはずしていこうではありませんか。

練習後、外の気温は34℃近くになっていました。朝晩涼しくなったと思ったら、そうは問屋がおろさないようです。まだまだ夏バテ注意で、また来月もよろしくお願いします!