お知らせ

田子西町内会の敬老会へ

2024.9.13

いつも「うたカフェ」という歌の会をお届けしている田子西市営住宅の町内会からの依頼で、敬老会にコンサートをお届けしました。
出演はBouquet of Music(ヴァイオリン叶千春さん、ピアノ菅野明子さん)です。このユニットで田子西市営住宅に来たのは今回で2回目となり、お二人は「お久しぶりです!」とみなさんに挨拶していました。前回は4年前、感染症対策でなにかと気を遣う時期でした。今日はビニールカーテンもなく、のびのびと演奏できます。
敬老会の参加者はこの住宅にお住まいの75歳以上の方々で、最高齢は95歳だそうです。演奏家のお二人はおなじみのクラシック曲のほか、季節の唱歌などたくさん用意してきました。
井上陽水『少年時代』で去りゆく夏の名残りをしっとりと味わい、また、ショパン『小犬のワルツ』やモンティ『チャルダッシュ』の華麗な速弾きには「ん~っ!」と大満足の溜め息が湧きました。
エルガー、サンサーンス、シューベルトほか名曲の数々をちりばめた絵本の朗読では、「こういう楽しみ方もあるんだ」とみなさん興味津々の様子でした。のち、或るメドレーに含まれる曲の数を当てるクイズもあり、脳トレ的な刺激も愉しんでいました。
秋にちなんで、みなさんには演奏と一緒に『夕焼け小焼け』『赤とんぼ』を歌っていただきました。今は遠い故郷への郷愁の想いにあふれた歌声が会場を包んで、ほの温かい時間が流れました。千春さんは「十五でねえやは嫁に行き…って今考えるとだいぶ早いですね!私は倍くらいあとでしたが」と言ってみなさんを笑わせていました。
最後は『真田丸のテーマ』でドラマティックかつダイナミックにびしっと決め、喝采が沸きました。「前回が4年前だったのでオリンピックみたいですが、次回は4年を待たずして伺えたらと思います!」というお二人にさらに大きな期待の拍手が贈られました。

お見送りをする演奏家にみなさんが話し掛けていました。「はじめてこの集会所に来て、はじめて生の音楽を聴いたの。うれしかった」と車椅子の方が言いました。ほかにも「私の叔母は宮城女学校出身でね…」と昔の思い出を語る人や、「私はね、ショパンの○○○が好きなの、次はよろしくね」などリクエストをする人もいました。

みなさんが笑顔で話し掛ける様子に演奏家はとても嬉しそうでした。話が止まらなくなって「●●さん、さあ帰るよー!」とご友人に手を引っぱられている人もいました。
まだしばらくは残暑がありそうですが、みなさんお健やかにお過ごしくださいね。楽しい時間をご一緒できてよかったです。どうもありがとうございました!