お知らせ
田子西「うたカフェ♪」_11月
- 2024.11.15
-
仙台市宮城野区にある復興公営住宅の田子西市営住宅では
町内会主催のサークル活動として、この住宅とその周辺にお住まいの方々の
交流の場「うたカフェ」を2014年10月から始めました。
昔なつかしい歌声喫茶にヒントを得て、みんなで歌を楽しもうという趣向です。
復興センターでは仙台オペラ協会と協働し、音楽リーダーをコーディネートしています。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)霜月にしては暖かく、おだやかな金曜日です。お出かけしやすい天気のためか、今日は27名もの参加があり、会場内の密度がぐっと高まりました。集会所にはいち早くクリスマスツリーが飾られていて、今年も残すところあと1か月半か…と月日の経過の速さを思いました。
本日も音楽リーダーは仙台オペラ協会ソプラノ松本康子さんと岩瀬りゅう子さん、ピアノ富樫範子さんです。
ゆったりと上半身のストレッチをした後、松本さんがまず一曲、と西田敏行さんを偲んで『もしもピアノが弾けたなら』を歌いました。みなさんは在りし日の西田さんを思い出してか、懐かしそうに聴いていました。さて、本日の1曲めはザ・ピーナッツのヒット曲『情熱の花』です。ベートーヴェン作曲の『エリーゼのために』が元になった歌ですね。松本さんいわく、「クラシック曲から生まれた歌謡曲を探したのですが、これしか見つからなかったんです」と苦笑していました。フラメンコを思わせるリズミカルなピアノ伴奏がかっこよく、みなさんユニゾンで歌いながらも頭の中にはザ・ピーナッツのハーモニーがこだましていたのではないでしょうか。歌い終わって、岩瀬さんが「せっかくなので、ピーナッツならぬザ・Bナッツで歌ってみますね」と松本さんとハモって、さすがの二重唱を披露しました。
続いては「クラシック音楽のように壮大な歌だと思って、選びました」と、谷村新司『昴』を歌いました。ちょうど今日は男性の参加率が高かったので、ぴったりの選曲でした。「遠慮せずに歌い上げてくださいね!」と松本さんに促され、「さらば、昴よ~」と地平線の向こうに届けとばかりに朗々と歌う様子が見受けられました。なんとスケールの大きい、気持ちの良い歌かと改めて感じました。
喫茶ひこのマスター西垣さんが淹れた香り高いコーヒーで休憩したあとは、松本さんがハイドン『私を泣かせてください』を、岩瀬さんがなかにしあかね作曲『ばら』をそれぞれ独唱しました。
ドラマティックに胸を打つ歌、やさしく話しかけるようにほっとする歌、「伴奏が難しいのに、富樫さんが頑張ってくださいました」と松本さんが言い、みなさんは富樫さんに大きな拍手を贈っていました。
最後はみなさん一緒に坂本九『明日があるさ』を軽快に歌って、6番まであるのでほどよい疲労感と達成感とともにお開きとなりました。
帰りしな、「コーヒーがおいしいよねえ、ほんとに毎回楽しみなの」「いつもありがとうね」と声を掛けてくださった方がいて、嬉しいなあと思うスタッフでした。それではまた来月に。