お知らせ

荒井東「音楽サロン」_1月

2025.1.28

仙台市若林区にある復興公営住宅の荒井東町内会からの依頼で
2018年4月から歌を楽しむ会をお届けしています。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)

おだやかな天気に恵まれた年明け最初の音楽サロンです。新規の参加者も増え、また、デイサービスに行く日程を調整して参加してくださった方もいて、とても賑やかに行なわれました。
音楽リーダーのメゾソプラノ後藤優子さんとピアノ田村聡子さんは新年最初ということで、ゴージャスなプログラムを用意してきましたよ。
いつものようにウォーミングアップをした後、今年一年が喜びと笑いにあふれるようにとの願いを込めて、ベートーヴェン『よろこびの歌』やテレビでおなじみ『笑点のテーマ』をみんなで歌いました。
笑点のテーマ曲に歌詞があったとは初耳だ、とみなさんおどろいていました。例の「パフ!」という音を出すラッパを聡子さんが持ってきたので、みなさんに鳴らしていただきました。鳴らし方や音には個性が出るものだなあと思いました。
歌の中で高い音へすぱっと移動するところがあり、優子さんが「のどを開いて、まゆ毛を上げて歌うといいですよ。淀川長治さんの『サヨナラ、サヨナラ』って感じです」と、眉を上下させてものまねしますと、ゲラゲラ笑い出す方がいて、周りの方もつられて笑いながら歌っていました。声が明るくなって、さっそく効果ありですね。

後半のミニコンサートは、まず聡子さんがバッハ『G線上のアリア』を、キーボードの音色を変えてストリングスを加えたアレンジで演奏しました。会場がまるで教会か結婚式場になったような雰囲気です。「このG線上のアリアというタイトルは通称なんですよ」という聡子さんの解説を、みなさんは「へえ~そうだったの!」と感心して聴いていました。
続くホルスト『木星』は、パイプオルガンを思わせるキーボードの荘厳な響きに包まれて優子さんが英語で、声量も豊かにたっぷりと歌い上げ、みなさんは圧倒されていた様子でした。
ミュージカルナンバー『踊り明かそう』では軽やかに華やかに、みなさんも手拍子で参加して、みんなで踊っているようなウキウキとした楽しさが広がっていました。

 

終演後、興奮冷めやらずといった様子で或る方が「私、音楽が好きでね…」とお二人に熱心に話しかけていました。
また或る方は「いつもありがとうね」とおせんべいを差し入れてくださいました。
また別の方は「友だち連れてきたよ」と誇らしげにニッコリしていました。
優子さんと聡子さんの「みなさんに楽しんでいただこう!」という思いが確実に伝わって、みなさんもそれに応えてくださっていることがわかります。この笑顔を忘れずに、今年一年を過ごしていきましょう!