お知らせ
気仙沼その9_牧沢市営テニスコート住宅へ
- 2014.6.26
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あっという間に今回の気仙沼ツアーも最終公演となりました。出演は引き続き、弦楽四重奏団カルテット・フィデス。メンバーはいずれも仙台フィル楽団員のヴァイオリン松山古流さん、熊谷洋子さん、ヴィオラ御供和江さん、チェロ石井忠彦さんです。
リアスアーク美術館や気仙沼西高校を通り過ぎ、杉林を抜けたところに牧沢市営テニスコート住宅はあります。
56世帯のうち、一人暮らし世帯が7割以上を占めるこちらでは、以前は卓球やお茶のみ会なども開催されていたようですが、この頃は参加する方も少なくなっていると自治会長さんに伺いました。一般住宅のリビングルームのような集会所に、約15名の方が集まりました。「踊り明かそう」で元気よくコンサートが始まると、その後は人数の少なさを逆手にとって、なんとお一人ずつからその場でリクエストをいただく、というスペシャルコンサートになりました。
最初のリクエストは、或る男性からドヴォルザーク交響曲第9番「新世界より」第2楽章でした。「気仙沼では、毎日夕方にこの曲が防災放送で街に流れるんです。なので、みなさんにも馴染みのある曲かと思って」とのこと。言われてみると確かに気仙沼に到着してから、夕方聞こえてきたことがありました。また、或る女性は「50年程前にダンスを始めた時、初めてスタジオに行ったときにかかっていた思い出の曲を」とタンゴの名曲「ラ・クンパルシータ」をリクエストしました。
フィデスの皆さんの演奏はその方の思いを受けて気迫のこもった演奏をし、リクエストしたご婦人は大変喜んでいました。
今日は三陸新報も取材に来ていました。その記事がきっかけとなり、また気仙沼にご縁ができればと思います。
帰りには、先ほど「ラ・クンパルシータ」をリクエストしてくださった方と、この4日間をコーディネートしていただいたムラカミサポートの村上さんとフィデスのみなさんで記念写真を撮影しました。2日間4公演のリクエストコンサートを終えたフィデスの皆さんもほっとした明るい表情をしていました。
天候にも恵まれたこの4日間、コーディネーターの村上さん、各会場でお世話してくださった自治会などのみなさん、大変お世話になりました。またいつかお会いできる日まで、どうぞお元気で!