お知らせ
まちの工房まどか「街かど音楽会」へ
- 2014.12.19
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仙台市荒浜にあった社会福祉法人円が運営する「まちの工房まどか」。東日本大震災では津波によって建物が全壊。全員で七郷中学校に避難したものの、施設に一度戻ったスタッフの方1名が津波の犠牲になりました。その後2012年7月に、仙台市太白区袋原に念願の新施設が完成し、新しい生活が始まりました。ベーカリーカフェがあったり、印刷工房があったりと、町の人たちも気軽に利用できる工房で、52名の利用者さんとスタッフのみなさんがいらっしゃいます。
今日はクリスマス会とのことで、MMS(まどかミュージックソサエティ)のみなさんの歌の後、昨日に引き続きソプラノ沓澤裕恵さん、ヴァイオリン駒込綾さん、ギター小関佳宏さんによるコンサートをお届けしてきました。
まずは楽しい「踊り明かそう」「オーソレミオ」、沓澤さんの華奢な体から出てくる声量に、みなさんびっくり。続いて6/8拍子の武満徹「小さな空」では、前の方で聴いていらした方の身体が、音楽に合わせて右に左にと楽しそうに揺れていました。今日はそれぞれの楽器紹介もあり、ギターの小関さんはクラシックギター奏者が演奏するときに欠かせない、大事な大事な右手の爪のお話を。ヴァイオリンの駒込綾さんからは「ヴァイオリンの弦は何本あるでしょう?」「この白い弓の毛は、何で出来ていると思いますか?」とクイズ。ソプラノ沓澤さんからは、オペラ歌手は声の高さ、低さによって、与えられる役が決まってしまうんですよ、なんて話もありました。声の高いソプラノ歌手は、年齢がいくつになってもお姫様の役、声の低い女性のアルト歌手は、どんなに美しくて華奢でも魔女の役、などが多いのだそうです。容姿ではなく、声の高さで役が決まるなんて面白いですね。
クリスマスメドレーはパッヘルベルのカノンから始まり、スウィングジャズで終わるかっこいいこのトリオならではのヴァージョン。終わった途端思わず客席から「かっこいいっ!」と声が上がりました!
最後はまどかミュージックソサエティのみなさんも前に出て、一緒に「はばたけまどかの歌」を一緒に。まどかの皆さんが、いつも歌っているテーマソングはなんとも盛り上がりました。コンサートには地域の皆さんも大勢お出かけいただき、ひととき一緒に音楽を楽しむことができました。まどかの利用者の皆さんも、終わった後は何人もが演奏家に握手を求めに来てくださったり、一言声をかけてくださったり。施設長さんからも「こんなに間近で本格的なヴァイオリンや歌、ギターが楽しめることは滅多にありません。みんな音楽がとても好きなので、またぜひ来てくださいね」と見送っていただきました。ありがとうございました。そして、2日間3公演となった沓澤さん、駒込さん、小関さんもハードスケジュールになってしまいましたが、ありがとうございました!