お知らせ

【文化庁派遣事業】仙台市富沢児童館へ

2014.12.20

 *音楽の力による復興センター・東北は、
平成26年度文化庁芸術家派遣事業〔東日本大震災復興支援対応〕の
音楽プログラムをコーディネートしています。

富沢4きんと冷えた朝、青空の広がる週末となりました。今日は、仙台市富沢児童館のクリスマス会へ、杜の弦楽四重奏団と伺いました。メンバーはヴァイオリン叶千春さん、門脇和泉さん、ヴィオラ齋藤恭太さん、チェロ塚野淳一さんです。

新興住宅地である富沢・大野田地域、富沢児童館が併設されている富沢小学校は、平成22年4月に開校したばかりの新しい小学校です。地下鉄の始発駅であったり、病院・学校・スーパーもあり、元々人口が増えていたところへ、東日本大震災が発災。特に南相馬や福島市などから、小さいお子さんを持つご家族の転入が集中した地域でもあります。(聞いた話では、一時期太白区への転入だけで2,000名に達したそうです。)

富沢5_編集あり今日は、そんな富沢児童館でのクリスマスコンサート。遊戯室には120名あまりの小学生や親子連れが集まり、ぎっしりとなりました。小学生ボランティア”富沢イレブン”の子供たちが受付から会場案内までを担うなど、なんとも頼もしい子供たちの姿も見ることができました。富沢児童館児童クラブのお友達のハンドベルと始まりのあいさつに続き、リーダー(館長さん他)によるお笑いネタ、そして富沢小学校あおぞら合唱団の歌と続きました。

いよいよ杜の弦楽四重奏団のコンサートの始まりです。ゴザを敷いてあるので、演奏者の目の前から興味深々に見富沢8つめる子供たち。1曲目のヘンデル「Joy to the world」から、もうみんな目が釘づけです。曲が終わると、どの子の表情も笑顔でいっぱいになりました。ヴィヴァルディの「春」では、今日は客席が窮屈過ぎるかな…という心配もよそに、いつも通り子供たちの中をしずしずと歩きながら演奏するヴァイオリンの叶千春さんに、子供たちはびっくり。一番後ろのベンチで聴いていたお父さんお母さんと一緒に、0~1歳の小さな子供たちも目を大きく開けてじっと富沢7_編集あり見ています。大人の皆さんも、こんなに近くで楽器を見たり聴いたりすることは、あまりない経験ですものね。楽器紹介では、ヴァイオリンとヴィオラの大きさ・厚みを比べてみたり、弓の白いところが馬のしっぽで出来ている…というのを、確かめてみたり。普段はピンと張っている弓の張りを緩めてみると、あら不思議、本当にお馬さんの尻尾ということがよくわかりますね。これにもみなさんびっくりでした。富沢6

チェロ塚野さん司会の曲当てクイズでは、各会場で難問とされてきた「そりすべり」を一度で分かった女の子がいた、会場全員で拍手!クリスマスということで、最後の「きよしこの夜」は会場のみなさんと一緒に歌いました。

富沢2短い時間でしたが、0歳から小学校5,6年生という幅広い年齢の子供たちが集ったクリスマスコンサート。みなさんに、とても喜んでいただくことができました。子供たちに遅れて帰り支度をしていると、児童館の職員の方から「子供たちはもちろんですが、お母さんお父さん達も、みんなとっても良かったって言って帰りましたよ〜」とのことでした。小さな子供さんも一緒に聴きに行けるクラシックの楽器のコンサートは、仙台市内でもなかなかありません。今日のような機会に大人のみなさんにも一緒に楽しんでいただけて、なによりでした。どうぞ風邪に負けずに、みなさんお元気で!(終演後、演奏家・スタッフにも、この長靴(お菓子入り)をプレゼントしていただきました。ありがとうございました!)富沢3