お知らせ
【文化庁派遣事業】富沢わかば保育園へ
- 2015.1.14
-
音楽の力による復興センター・東北は、
平成26年度文化庁芸術家派遣事業〔東日本大震災復興支援対応〕の
音楽プログラムをコーディネートしています。この時期にしてはめずらしく穏やかな天気となった今朝は仙台市太白区にある富沢わかば保育園へ「ピアノと管・弦楽器のアンサンブル」プログラムをお届けに行きました。出演はヴァイオリン叶千春さん、フルート池田緋沙子さん、ピアノ山形佑輔さんのトリオです。会場には1歳から6歳まで、70名の子供たちが集まりました。
まずはドレス姿に感嘆し、続いて演奏に惹きつけられて、口をぽかんと開けたり、にこにこしながら観ています。自然と手拍子しはじめた1歳児には「まあ!」と先生の方が驚いていました。
楽器紹介をすると「バイオリンみたことあるよ!テレビで」「バイオリン、見たことなーい」「フルート知ってるー」との反応がありました。弦が羊の腸、弓が馬の尻尾と説明すると場内は騒然、子供も先生も意外だった様子です。
山形さんがショパン「子犬のワルツ」を華麗に演奏したあと、「さて、なんの動物の曲でしょうか?」と質問すると、年長クラスから「とりー!」「ねこー!」と大きな声が上がりました。
その後、「では、リクエストの『きのこ』を演奏します」と言った途端、年長さんは待ちきれない様子で演奏が始まる前から歌い始めるほどで、先生方も苦笑していました。ほがらかに歌う年長さんのとなりで年少の子はぴょこぴょこ踊り出しました。この歌が大好きなんですね。
終演後、お礼の花束とお手製のレイが贈られました。部屋に戻る子供の列から「ああ、たのしかった!」という声が聞こえて演奏家も嬉しそうでした。先生から「発達のゆるやかな子がいるのですが、今日はしっかり聴いていました。言葉にならないのですが、ずっと手や体でリズムをとっていたり、彼なりの反応をしていたんです」とのお話しがありました。また、ある男の子が「ぼく大きくなったらピアノを弾く人になる」と言ったり、女の子たちが「わたし、水色の人になる!」「わたしはピンクの人になる!」と言っていたそうです。(ちなみに、水色は池田さんの、ピンクは叶さんのドレスの色でした)
演奏家が保育園を同じ太白区にお住まいとの話に、先生は「地元にこんな演奏家の方がいらっしゃるなんて」と感激していました。これからもご縁が続くとよいですね。