仙台市「音楽の力による震災復興支援事業」／宮城野区被災者交流支援事業
 ≪みやぎの「花は咲く」合唱団プロジェクト≫
（主催：音楽の力による復興センター・東北、仙台市）
宮城野区の仮設住宅および津波被災地域にお住まいのおおむね60歳以上の方々と、
毎月1回、合唱の練習をしています。

 あっという間に2月も終わりそうです。みやぎの「花は咲く」コンサート本番も4週間後に迫りました。今日は本番会場での練習を行ないました。今年度の新規メンバーは「ここに初めて来たわ」「大きいねえ」「ほんとにここでやるの？」と目を丸くしていました。はい、みなさんここで歌うんですよ。
恒例のウォーミングアップは舞台上でやりました。天井も高くて会場が広いのでいつも以上に楽しそうな様子でした。

さて、本日も合唱指導は仙台オペラ協会の齋藤翠さん、ピアノ伴奏は佐藤亜紀さんです。
練習に入りますと、いつもと勝手がちがうせいでしょうか、合唱団メンバーはこれまで習ってきたことを忘れがちになってしまいました。ことのほかよく響くホールなだけに音程のブレやまちがいが気になります。
「のどを開けて大人っぽい発声にしてください」「高音が下がってますよ」
「伸ばす音は一番後ろの壁に届かせるように」「低い音は押しつぶさないで」
「楽譜で顔をかくさないように」「顔を上げてください」
とさまざまな注意が飛びます。みなさんは懸命に歌います。

「花は咲く」を練習したとき、涙が止まらなくて歌えなくなっていた方がいました。いつもとちがう舞台であらためてこの歌に向き合って、いろいろと思い出したのかもしれません。また春が来るというこの季節もあのときのことを思い出させます。
涙を流す人、笑顔の人、ここにいる全員の胸に去来するそれぞれの思いがあり、歌っています。

もうすぐ3月。練習会はあと2回だけです。まだまだがんばれそうですね。
みんなで佳いコンサートにしましょう。