お知らせ
泉中央南「歌声サロン」_9月
- 2025.9.22
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仙台市泉区の復興公営住宅で2015年10月から「歌声サロン」を始めました。
復興センターでは音楽リーダーをコーディネートし、
泉中央南町内会と協働してこのサロンを開催しています。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)秋らしいからりと澄んだ空気の中、今日は泉ヶ岳がくっきりと見えました。七北田川のほとりにはすすきの穂が光をはらんで揺れています。さあ今日も、音楽リーダーのソプラノ佐藤瑛利子さんとピアノ原田満梨奈さんと一緒に、みんなで楽しく歌いましょう!
ウォーミングアップでは、左右にゆっくり伸びをして上半身をゆるめたあと、足踏みしたり踵を上下させたりして足元をほぐしました。
また、「つま先で、自分の名前を空中に書く」というワークを行ないました。右足ではひらがな、左足ではカタカナに挑戦です。ちょっとしたダンスにも見えるこの運動は、知らぬ間に腹筋を使っているらしく、全身がぽかぽかしてきました。
続いては、顔の体操。まず、両手の親指でゆっくりと顎の骨のラインを押していきます。「ここのリンパの流れをよくすると、小顔効果もあるそうですよ」とのこと。そのままじっくりと頬骨の下も押していくと「みなさん、おめめパッチリになってます!」と瑛利子さんが言いました。たしかに視界が明るくなった感じがしました。どうぞお試しください。
その後、頬の筋肉をググっと上げて「にぃぃぃぃ~」、口を縦に開けて頭頂を通すように「ほぅほぅほぅ…」と発声して、準備万端。ひとまずお疲れさまでした!みんなで歌うコーナーの最初は、季節にちなんで『七つの子』です。昔からよく知ったおなじみの唱歌でも、思いのほか音域の幅が広くて歌いにくいことがあるものです。この歌で言えば、「かわいい七つの子が」「まあるい目をした」のあたりです。さっそく発声練習の「ほぅほぅほぅ」を応用して、歌いました。高音でものどを痛めずに歌えるように思いました。
続いて、脳トレをかねて「か」のところで拍手をするワークを行ないました。だいたい文頭にあるので、簡単だわと油断していると、「あるからよ」と不意を突かれます。あ!と思ってその後、警戒しながら歌うことになるのですが、じつは「か」は登場せず、「なあんだ…」と最後にホッとするみなさんでした。緊張と緩和を充分に楽しんでいただけた様子です。
続いて、最近逝去した橋幸夫さんを偲んで『潮来笠』『いつでも夢を』を歌いました。ここでは、発声練習でやった「頬の筋肉を上げてにぃぃぃ~」を活用しました。演歌向きの、高い声が出るそうです。にッと歯を見せて歌うと、ちょっと橋幸夫ふうにも見えますね。後半のミニコンサートでは、満梨奈さんがモーツァルトのピアノソナタハ長調K.545を演奏しました。「さわやかな秋晴れにちなんで…」との選曲で、今日の青空にぴったりですね。軽やかな音の連なりが小気味よく、耳に心地よく、モーツァルトがごきげんで鼻歌をうたっているようにも感じました。ピアノからきらきらした光の粒が湧き上がってくるようです。おもわず知らず手が動いて、ひらひらと小さく指揮をしている人がいました。
そして、瑛利子さんは「右に見えますのは…」とバスガイドの真似をして登場し、みなさんは「え?」ときょとんとしていましたが、始まった曲が『東京のバスガール』とわかると、「あ!」と笑顔になって一緒に歌い始め、右に左に体が揺れて「発車オーライ~♫」と楽しそうでした。
最後は平原綾香『ジュピター』が披露され、どこまでも伸びるかと思われる歌声と力強いピアノの、息の合った演奏にわーっ!と拍手喝采が沸き、「すごいねえ…」とため息が聞こえてきました。今日も大満足の歌声サロンでした。次回は11月です。みなさん風邪をひかないように、お元気でお過ごしくださいね!