お知らせ

みやぎの「花は咲く」合唱団_8月

2017.8.21

≪みやぎの「花は咲く」合唱団≫
かつて宮城野区の仮設住宅にお住まいだった方や津波被災地域にお住まいの
おおむね60歳以上の方々と毎月1回合唱の練習をしています。
2013年10月から続いている活動です。
(仙台市「音楽の力による震災復興支援事業」)

雨の月曜日なので出足が鈍るかと心配しましたが、雨ニモマケズ22名の参加者が集まりました。
と、或るメンバーがお盆のときの話をしてくださいました。
家族がみんな出掛けてしまったのでその淋しさを紛らわそうと、この春合唱団で出演した「みやぎの〈花は咲く〉コンサート」の録音CDを何の気なしに聞いたのだそうです。すると、意外なほどに美しいハーモニーが聞こえてきて、気持ちが明るくなり、思わず2回も聴き入ったとか。
「今日はね、そのことをお伝えしようと思って来たの!」
と、その方はきらきらした笑顔で言いました。素敵なお話しをありがとうございます。
さて、本日もいつものように合唱指導はソプラノ齋藤翠さんとピアノ伴奏は目々澤亜紀さんです。お盆休みの忙しさもあってか、みなさん歌うための身体が鈍っているように見受けられたので、ウォーミングアップは入念に行いました。首や鎖骨まわりをほぐし、互いに肩を揉みます。「あ~気持ちいいねえ~」とあちこちから聞こえてきます。これは一体感も生まれるので合唱団にとっては良いワークです。
さらに今日は横隔膜のことをしっかりやりました。肋骨の下側をなぞって横隔膜の位置を確認し、カウントに合わせて動かします。
「歌うときはここで支えるようにして声を出すんですよ」とのことですが、1度で感覚をつかむのはなかなか難しそう。何度がやるうちに「暑いね~」「わ、汗かいた」とふうふう言い出す人が多くいました。その様子を見て翠さんは「いいですね!横隔膜を使うと体温が上がるんですよ」と褒めていました。
続く発声練習では「みみみみみ」と歌いながら、軟口蓋をしっかり意識して引き上げることや、頭声を響かせることを繰り返しました。「ああそう言えば…」と身体が思い出して来た感じで、みなさんの声がどんどん澄んで、まろやかになっていきました。
前回からの音楽用語シリーズで、今回は「コーダ」をピックアップしました。メンバーのほとんどは楽譜に慣れていなくて、歌っている最中に行き先を見失ってあわてる人が大多数なのです。今日でその問題は乗り越えましょうと、印をつけて「はい、めくって!」と合図に合わせて何度もページをめくる特訓しました。「いやぁ難しい…」と小さな弱音が聞こえてきましたが、何度もやって体で覚えてしまえば何でもないことですよ。がんばってください。
譜読みにあたふた、音程におろおろしながらも、ところどころで美しいハーモニーがきらりと輝く瞬間があります。そんな時はうたっているみなさんも楽しいと感じていることでしょう。この瞬間をもっともっと増やしていこうではありませんか!