お知らせ
泉中央南「歌声サロン」_1月
- 2018.1.23
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仙台市泉区の復興公営住宅で2015年10月から「歌声サロン」を始めました。
復興センターでは音楽家をコーディネートし、泉中央南町内会と
泉区まちづくり推進課と協働してこのサロンを運営しています。昨夜から今朝にかけての大雪で一時はどうなることかと心配しました。仙台は積雪18cm程度で済んでほっとしました。早朝の段階では歌声サロンの開催も危ぶまれたのですが、陽が昇ってからは順調に気温も上がり、幹線道路の雪は融けて無事に実施できました。町内会でも雪かきを頑張ってくださったそうです。ご配慮ありがとうございます。
いの一番に来場した常連さんは「今日サロンやらないんじゃないかしらと心配して町内会の人に電話を掛けたのよ!」と言って笑顔をみせました。この方はかつてこの公営住宅にお住まいで、現在はやや離れたところからバスや地下鉄を乗り継いでこのサロンに通っています。大雪にもくじけないその意欲に頭が下がります。
また別の方は「今日は新年最初のサロンだからさ、絶対来ようと思ったの」と言いました。「今年もよろしくね!」とご挨拶いただきました。こちらこそ、どうぞよろしくお願いします。
さて、いつものように音楽リーダーのメゾソプラノ後藤優子さんとピアノ田村聡子さんがはつらつと登場し、会場は「待ってました!」の拍手で沸きました。今日の設えは椿と梅をメインに。赤い花たちが会場の白い壁に佳く映えて綺麗です。今日の雪景色にもぴったりですね。
2018年の歌い初めは「年の初めの例とて…」でおなじみの『一月一日』から始まりました。知っているようで意外と歌う機会のない曲ですよね。後藤さんが現代語で歌詞の意味を説明すると、客席から「へえ~」「あ~」という納得の声が聞こえてきました。「高い音のときは目をぱっと見開くようにすると声が出ますよ」とのアドバイスを受けて、みなさん「まーつーたーけーたーてーて」と朗らかに歌っていました。表情筋を大きく動かすと視界も開けて明るい気分になります。伸び伸びとした声に演奏家が「すご~い!」とまたしても驚いていました。
続いてはフォーク世代に懐かしい、赤い鳥の『赤い花白い花』です。最初は「この歌、知らないよ」という方がちらほらいましたが、演奏を聞いて「あ、知ってる!」と判った人多数。わからなかった人も「やさしいメロディで歌いやすいね」とすぐ親しんでいただけたようです。誰かを想う歌詞に子守唄のような優しいメロディがすてきな歌です。
みなさんの歌声に後藤さんと田村さんがハーモニーをのせて歌います。
即席ではありますが二部合唱になって、共演の喜びと楽しさがふわっと生まれました。 声を重ねるのはなぜかそれだけで楽しいものです。演奏家のお二人が「実は私たちも今日は赤い花白い花なんです」と衣装コーディネートの種明かしをすると、「あら、ほんとだ!」と二人のコーディネート感心するみなさんなのでした。
3曲目はなんと、景気よく『ヤングマン』に挑戦です。後藤さんが「みなさん西城秀樹になったつもりで!」と言うと「あっはははは」と爆笑。弾むような手拍子と歌、そして例の「Y!」「M!」「C!」「A!」ではしっかり身振り手振りもやって盛り上がりました。もしかするとかつての秀樹ファンもいたのかもしれません。自発的に踊っている方もいましたよ。
ティータイムのミニコンサートでは、小道具に用意したワイングラスを片手にヴェルディ『乾杯の歌』が披露され、みんな一緒に「カンパーイ!」で締めました。華やかなオペラアリアで改めて新年を祝い、今年1年のさいわいをともに願います。
アンコールで曲名を伏せたまま後藤さんがきらきらのショールを広げると「あ!ジュディ・オング!」と一瞬にして正解が出て、同時にやんやの喝采と笑いが沸きました。 後藤さんと田村さんの徹底したサービス精神に参加者のみなさんはタイトル通り『魅せられて』いました。雪にも負けず大いに歌って笑ってサロンはお開きとなりました。さっそく「笑う門には福来たる」ですね。今年もよろしくお願いします。