お知らせ

みやぎの「花は咲く」合唱団_1月

2018.1.26

≪みやぎの「花は咲く」合唱団≫
かつて宮城野区の仮設住宅にお住まいだった方や津波被災地域にお住まいの
おおむね60歳以上の方々と毎月1回合唱の練習をしています。
2013年10月から続いている活動です。
(仙台市「音楽の力による震災復興支援事業」)

全国的に大寒波が襲来しています。
交通が乱れがちな昨今ですが、合唱団メンバーは寒風を突いて練習に馳せ参じてくださいました。ありがとうございます!今日も講師のソプラノ齋藤翠さんとピアノ目々澤亜紀さんと一緒に歌を磨いていきましょう。
今日のウォーミングアップは新メニューの股関節回しでした。凍った道で転ばないようにするためにも脚の筋力アップを図ります。 脱力してぶらーんとさせた脚はけっこうな重量感がありますね。バランスに気をつけながら股関節を大きく外へ内へと回します。豪快な動きにつれて体温が上がって来るのを感じます。

 

続いては呼吸と腹筋の支えのトレーニングをしました。大きく吸って肋骨が広がったら、その広がりを保ったまま息を吐きます。これがなかなか難しく、吐く息とともに胴体がしぼんでしまいがちです。吐く息に負けずむしろおなかをさらに膨らますイメージで何度かトライしました。
さて、今日は徹底して細部のブラッシュアップをやります。
まずは音程について。さすがに慣れてきてすんなり歌えるようにはなってきたのですが、全体的に音程が低くなるのです。翠さんいわく、「惜しい、あと2ミリ足りません」だそうです。きっちり正確に、慎重に。どんな音でも常に意識は斜め上へ向けて発声しましょう。
課題曲それぞれのフレーズをピックアップして、正しい音程を取る練習を繰り返しました。こうした練習はみなさんの聴く力も育てているようで、ソプラノとアルトでお互いの声を聴くうちに「あ、今のよかったね」「あ~まだ足りないね」と感想が聞こえてくるようになりました。

次は、第一声を発する直前のブレスの特訓です。「歌の印象は第一声で決まりますよ!」ということで、その大切な第一声をみちびくための呼吸を練習しました。その最初の言葉に合わせて、あるときは鼻から、ある時は口から吸います。腹の底から泉が湧き、歌という川となって流れだすようなイメージでしょうか。何度か繰り返すうちにコツをつかんで、格段に美しい歌い出しになりました。いいですねえ、どうかこれを忘れないでください!

 

このほかにも、レガート重視のフレージング、響きのつくり方、母音と子音の捌きなど、事細かに指導がありました。
いろいろやるうちに慎重になりすぎたのか「みなさん最低5メートル先へ声とエネルギーを届かせるようにしてくださーい!」と喝が入りました。歌うってたいへんですねえ。

 

一方で、ソプラノとアルトの駆け引きとやりとりに有機的なうねりが感じられ、ダイナミックな生命感が出てきたように思われました。まぐれかもしれませんが、それはすばらしかったです。
やればやるだけ次の課題が湧いてきますが、メンバーの向上心はゆっくりですが着実にその課題をクリアしていくことでしょう。しばらくは厳寒の様子ですから、とにかく滑って転ばないように筋トレもよろしくです。