お知らせ
田子西「うたカフェ♪」_3月
- 2018.3.16
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仙台市宮城野区にある復興公営住宅の田子西市営住宅では
町内会主催のサークル活動として
この住宅とその周辺にお住まいの方々の交流の場「うたカフェ」を
2014年10月から始めました。
昔なつかしい歌声喫茶にヒントを得て、みんなで歌い、
おいしいコーヒーとおしゃべりを楽しもうという趣向です。
復興センターでは仙台オペラ協会と協働し、
音楽リーダーとなる音楽家をコーディネートしています。
(仙台市「音楽の力による震災復興支援事業」)昨日の初夏のような陽気から一転、ここ田子西にははるか泉ヶ岳から冷たい風が吹き下ろしている本日です。極端な三寒四温に加えスギ花粉の襲来で何かと体に負担のかかる昨今ですが、今日もうたカフェは元気に盛り上がりましたよ!会場には早くから参加者がやってきて、喫茶ひこマスター西垣さん淹れたてのコーヒーを飲みながらおしゃべりに興じる姿がありました。ご新規さんもいらして満員御礼の賑やかさ。音楽リーダーのソプラノ松本康子さんと岩瀬りゅう子さん、ピアノ富樫範子さんは入念なリハーサルをして準備万端の態勢で臨みます。
ウォーミングアップは童謡『春が来た』に合わせて両手を上げたり回したりしました。肩甲骨まわりの血行が良くなって体温が上がりました。今日の肌寒さはすっかり吹き飛んだようですね。
松本さんいわく、今日のテーマは「手拍子」だそうです。まずは『幸せなら手をたたこう』で、手拍子足拍子に肩たたき、手をつなぐなど動作を入れて歌いました。最後は「ほらみんなで最初から♪」とすべての動作を一気にやり、パンパン、ドンドン、トントン、ぎゅっぎゅっ、とてんやわんやの大さわぎ。笑い声とともにさらに体温が上がったようでした。
続く『たのしいね』では2チームに分けて、歌うチームと合いの手チームになって交互に歌いました。この歌は知らない方が大勢だったので、ゆっくり繰り返しつつ歌います。「ぱ、ぱ、ぱん!」と勢いある手拍子を頑張りすぎて両手がむずがゆくなってきた人もいました。
3曲目の『気球に乗ってどこまでも』は昭和時代の有名な合唱曲ですが、年代的にあいにくほとんどの方がご存じなかったようで、とまどう参加者を見かねた松本さんが「メロディは自作でよいので、手拍子を頑張りましょう!」と言うと客席は大爆笑。とは言え、手拍子部分だけでも簡単ではなく、3度4度と練習して全員揃ったときには「おー!」「やったー!」と喜びの声が上がり、爽快な達成感がありました。
みなさん頑張ったせいかコーヒーの飲みっぷりもよく、西垣さんは追加分を淹れるのに忙しそうでした。コーヒーを飲みながら楽しんでいただくミニコンサートでは、まず松本さんがイタリア歌曲『O Primavera(春よ)』を、続く岩瀬さんがシュトラウス『春の声』の独唱を披露しました。声の美しさはもとより、パワフルさ、想像を超えた高音、ソプラノの技巧にみなさんすっかり圧倒されて、終わった瞬間に「は~・・・」とため息とともに大きな喝采が鳴り響きました。
時は春、だんだん暖かくなるにつれてみなさんの様子もいっそう明るくなってきたように思われます。その様子から厳しかった冬はもう去ったことを感じました。