お知らせ

メモリアルコンサートvol.17

2018.5.11

音楽の力による復興センター・東北では今年度も
奇数月11日に「メモリアルコンサート」を企画制作しています。
東日本大震災の月命日にあたる日、市民のみなさんとともに、
音楽を通じてあの日に思いを馳せる場を設けたいと考えました。
(主催=仙台市/共催=せんだい3.11メモリアル交流館)

東日本大震災から7年2か月となりました。今日は、昨日の冬の寒さから一転して汗ばむような陽気。会場のせんだい3.11メモリアル交流館の窓から見える麦畑では、そよ吹く風が一面の緑のさざ波を立たせています。初夏ですねえ。
さて、本日のメモリアルコンサートの出演者は、マリンバ奏者の熊谷昇子さんとホンダヒロヤさんのデュオ〈桜二重奏〉です。今回も用意した席はあっという間に埋まって、およそ80人のお客さんがワクワクした様子で開演を待っていました。こんなに大きなマリンバを目の前で見る機会はおそらくそうはないことでしょう。
まずはシュトラウス二世『雷鳴と稲妻』で幕開けです。軽快なメロディを奏でつつ、お2人は右に左に移動し、時にはくるりくるりと位置を入れ替わります。見た目にも楽しい華やかな演奏ぶりにお客さんは一気に惹き付けられていた様子でした。

プログラムは懐かしき日本の歌をメインに構成され、童謡、唱歌、歌謡曲などがたっぷり演奏されました。笠置シヅ子のヒット曲『東京ブギウギ』では自然に体がぴょこぴょこ跳ねだしている人がたくさんいました。曲が終わると客席から「あんべいがったよー!(塩梅良かったよ)」と声が掛かりました。「桜二重奏の歌声喫茶コーナー」と題し、昭和20~30年代の懐メロをみなさんに歌っていただいたところ、その歌声の大きさに演奏家のほうが驚いていました。
たった2人なのにたくさんの音が聞こえてくるためか、後列のお客さんはしばしば伸びあがるようにして演奏家の手元をのぞき込んでいました。昇子さんの編曲で、よく知っている歌が普段とはちがった表情を見せてくれます。何かほっとする優しさと温かみが感じられます。また、MCを担当するホンダさんの飄々としたおもしろトークに客席は何度も沸き、みなさんニコニコと終始笑顔で聴いていました。

終盤は、打楽器のこれぞ見せ場!たる選曲で、お2人は『チャルダッシュ』『剣の舞』などの激しい曲を一気呵成に演奏しました。お客さんは目を瞠り息を呑んで圧倒されていました。終わった瞬間に客席から「はっ」と一斉に大きなため息が出て、拍手喝采。「ブラボー!」「よかったよー!」と声が飛んできました。このような美しい日に、音楽を通じて穏やかな愉しいひとときを持つことができたことを感謝したいと思いました。