お知らせ

泉中央南「歌声サロン」_7月

2018.7.24

仙台市泉区の復興公営住宅で2015年10月から「歌声サロン」を始めました。
復興センターでは音楽家をコーディネートし、
泉中央南町内会と協働してこのサロンを運営しています。

連日、猛暑酷暑の話題が尽きないこの頃ですが、今日は通常の夏日となった仙台です。心身ともにほっとするのがわかります。やれやれ。
会場に到着すると廊下の戸は開け放たれていて、ほんの少しだけ涼しい風が通り抜けていきます。町内会の役員さんたちは汗止め用に首もとや頭にタオルを巻いて「おはようございまーす!」と明るく出迎えてくださいました。「さあ、運ぶよー!」と率先して重い楽器を運んでは「これ、どこに置くんだっけ?」とセッティングを手伝ってくださるのでした。どうもありがとうございます。

さて、音楽リーダーのメゾソプラノ後藤優子さんとピアノ田村聡子さんは今日も衣装コーディネートと舞台の飾りつけに余念がありません。こちらも、いつもありがとうございます。
夏の暑さにも負けず、28名の参加がありました。久しぶりに顔を出した方は「今日は仕事が休みで、やっとこっちに来れたよ」と声を掛けてくださいました。「今日初めて来ました…」という男性がいらしたのですが、準備体操にも発声練習にも積極的にトライし、日常生活にはない動きや声の出し方などに真面目に取り組んでいました。
まずはみんなで『椰子の実』を歌いました。何の気兼ねもなくのびのびと歌っている様子は傍て見ていても気持ちが良いです。大多数の女声に4人の男声がほどよく混ざって「ちょっとした混声合唱団みたいですねえ」と演奏家も感心していました。その歌声の伸びゆく先に、穏やかで広々とした白い砂浜の風景が浮かぶようでした。

続きまして、仙台七夕ご当地ソング『七夕おどり』を歌いました。演奏家が「踊りたい方はどうぞ」と促すと、町内会長さんを先頭にして小さな踊りの行列ができました。それを見ながら座席でいっしょに踊る人もいて、たいそう盛り上がりました。歌舞音曲とはつくづく人を元気にするものだなあ、と思いました。
お茶休憩をはさんで、演奏家によるミニコンサートではガーシュウィン『サマータイム』が披露されました。夏のけだるさをはらんだメロディに親から子への愛情を乗せて歌うこの曲について、後藤さんはまず歌詞の解説をし、赤ん坊をあやすようにしながら歌いました。英語のブルーズですがみなさんじっと聴き入って、終わったときには「ブラボー!」の声が上がりました。

さらにザ・ピーナッツのヒットナンバーや布施明『マイ・ウェイ』など昭和の懐メロを後藤さんと田村さんはデュエットで歌い、時には軽快に、時には情熱的に、素敵なハーモニーを聞かせてくださいました。演奏が終わっても参加者のみなさんは立ち去りがたい様子で拍手をしていました。
玄関先で見送る演奏家のもとに、今日初参加の方がやってきて話しかけていました。とても楽しんでいただけた様子でよかったです。これを機に、知人友人を増やしていっていただけたらなあと思います。
それではみなさん、夏バテ注意でまた来月も元気にお会いしましょう!