仙台市宮城野区にある復興公営住宅の田子西市営住宅では
町内会主催のサークル活動として、この住宅とその周辺にお住まいの方々の
交流の場「うたカフェ」を2014年10月から始めました。
昔なつかしい歌声喫茶にヒントを得て、みんなで歌い、
おいしいコーヒーとおしゃべりを楽しもうという趣向です。
復興センターでは仙台オペラ協会と協働し、音楽リーダーをコーディネートしています。
（仙台市「音楽の力による震災復興支援事業」）

本日もむしむしと嫌な暑さが続いているな、と思っていたら、突然ざぁっと雨が降り出しました。
そんななか、本日一番乗りでいらしたお二人はスタートの30分前に到着。「家にいても暑くてゴロゴロしてるだけだからね、だったらこっちに来たほうがいいと思って」とのこと。どうぞどうぞ、いらっしゃいませ！その後も続々と参加者が集まって、開始時間まで楽しそうにおしゃべりをしています。各々の手には薫り高いコーヒー。コーヒーを淹れた喫茶ひこのマスター西垣さんも、集会所のにぎやかな様子に笑顔です。

本日の音楽リーダーは仙台オペラ協会ソプラノの岩瀬りゅう子さん、伴奏は富樫範子さんです。ウォーミングアップでは指先の体操をしたり体を伸ばしたり、無理のない程度に体をほぐしました。数を数えながら左右で異なる指の動きをさせる体操では「1、2、3･･･あれ？」と途中からこんがらがってみんなで大笑い。間違えちゃっても、楽しくできればいいのです。

まずは『静かな湖』『かえるのコーラス』の2曲で輪唱に挑戦しました。「♪ 静かな湖畔の森のかげから～」「♪  かえるのうたが　きこえてくるよ～」の歌い出しで有名な曲ですが、本日はなじみ深いものとは違った歌詞で歌いました。初めて見る歌詞に最初はとまどったものの、メロディはよく知っているのですぐに歌えます。最初は2つ、最終的には4つのグループに分けてトライした輪唱も見事に歌い切りました。
次に歌ったのはこの時期にピッタリの『お祭りマンボ』。さすがは美空ひばりさんの名曲ですね、大きな声で気持ちよさそうに歌っていました。あまりにいいお声なので、「ワッショイワッショイ」と掛け声も交えつつもう一度。岩瀬さんも「すばらしい！お上手！」と感心しきりでした。
たくさん歌ったので、先にコーヒータイムを挟んでから最後の課題曲『村祭』を歌いました。「ちょっとジェスチャーも加えましょうか」と提案され、歌詞カードを見たり手を動かしたりと大忙しの合唱になりました。

締めのミニコンサートでは、「にじ」という曲が披露されました。「雨のあとには空に虹がかかり、気分も晴れる」という歌詞の内容にそうように、「うたカフェ」が終わるころには雨がやんでいました。繰り返される「きっと明日はいい天気」というフレーズが、雨上がりの風景と相まって何だかとてもキラキラしたものに感じられました。
歌とコーヒーとおしゃべりを楽しんだみなさんも、にこにこ笑顔で会場を後にしました。まだまだ暑さは続きそうなので、体調には気をつけて、また来月お会いしましょうね！