お知らせ

大槌学園「キラキラ☆サマーコンサート」

2018.8.8

岩手・盛岡出身のピアニスト、モンニンガー礼子さんが、3月にドイツで開催した東日本大震災復興支援チャリティーコンサートで集まった募金を、独日協会さんのご紹介で寄附された大槌学園。この日は、吹奏楽部の部活動の時間を少しいただいてのコンサートとなりました。「キラキラ☆サマーコンサート」は、吹奏楽部のみなさんが考えてくれたタイトル。朝に音楽室に到着すると、黒板に夏らしい楽しいイラストと、タイトルを、ちょうどみなさんで書いてくれている途中でした。そのお心遣いに、朝から嬉しい気持ちになった一行でした。

プレハブの仮設校舎に伺ったのは、ホルン紅白歌合戦のみなさんと、2016年のこと。新しい校舎になったのはようやく昨年から。震災から実に6年間、仮設校舎で過ごした大槌の子ども達。学校は、小中一貫校となり、中学生に当たるのは7,8,9年生。13人、と、この数年で急に少なくなった吹奏楽部は少し寂しくもありますが、夏休み中、職員室にいらした先生方も、お仕事の手を止めてコンサートを聴きに来てくださいました。この日は台風の影響で、夕方から学校の体育館が避難所となることが決まったり…。

駒込さんは、パガニーニ「カンタービレ」やモンティ「チャルダッシュ」など、美しい音色や、超絶技巧といった、ヴァイオリンらしさが楽しめる曲を演奏。こんなに間近で、プロの演奏者によるヴァイオリンの音色を聴ける機会は、そうそうあることではありません。弦楽器は普段、あまり馴染みのない楽器かと思いますが、どの生徒さんも少し緊張した面持ちながら、駒込さんの表情や弓のなめらかな動きなどを、食入るように見つめて聴いてくれました。

7月に、プロゴルフ協会からの寄附で届いたばかりのグランドピアノ。モンニンガーさんのピアノソロは、ドビュッシー「金色の魚」と、ショパン「小犬のワルツ」を。万華鏡のように変化するドビュッシー特有の和声感、生徒さんたちにはどんな風に響いたでしょうか?後半には、「翼をください」をお二人の演奏に合わせて、生徒さんと先生方とが澄んだきれいな歌声を聴かせてくださいました。短い時間でしたが、終演後、子ども達の嬉しそうな、けれどもやはりどうしても恥ずかしそうな笑顔に、心の中でエールを贈るような気持ちでした。お世話になりました顧問の渡辺紘子先生、お忙しいなかありがとうございました!