お知らせ

若林西「うたっこ会」_10月

2018.10.24

仙台市若林区の復興公営住宅で2015年9月から「うたっこ会」を始めました。
季節に一度、みんなで歌うことを楽しむ会です。
復興センターでは音楽家をコーディネートし、

こちらの町内会〈せせらぎ会〉と協働して企画を運営しています。

本日は季節に一度の「うたっこ会」の日。早朝は雨が降っていた仙台でしたが、会場に着くころにはすっかり止んで、薄日がさしていました。
季節ごとの開催とあって、会場内の飾りつけも、メゾソプラノの後藤優子さん、ピアノの田村聡子さんのお洋服も、秋色満載でお届け。参加者の方がプレゼントしてくださった手作りのとんぼブローチが、さらなる彩りを添えてくれました。

久しぶりのうたっこ会なので、準備体操は念入りに。特に朝晩の冷え込みが厳しくなってきたこの時期は、寒さで体が縮こまってしまいます。「血行がよくなりますから、おうちでもストレッチしてみてくださいね」という後藤さんのリードで、じっくりと体をほぐしました。

本日歌ったのは『里の秋』。みなさんよく知っている曲なのですが、朝は声が出にくいのか、後半の高音が少々大変そうなご様子。「前の音の高さがここ、そこからちょっと上がる!とイメージしてみてください」と身振り手振りをまじえた後藤さんのアドバイスを受けて歌ってみるとアラ不思議、するっと高い声が出るようになりました。難しい技法ではなく、声の出し方をイメージするだけでもずいぶん違ってきますね。
その感覚を忘れないうちにもう一度歌ってみると、音楽リーダーも驚くほど、歌声が伸びやかに響いていました。

 

秋らしく、しっとりとした曲が用意された今回のうたっこ会でしたが、ミニコンサートのアンコールでは『人生一路』が披露されました。曲名を聞いて「おおっ!」と期待の声を上げた参加者のみなさんから手拍子も沸き起こり、大盛り上がりで終演・・・と思いきや、まさかのWアンコールが。後藤さんと田村さんは驚きつつも、さっと楽譜を用意して『月の砂漠』を歌ってくれました。広大な砂漠を照らす冴えた月光が情景として浮かぶような歌声に、みなさんうっとりとした様子で耳を傾けていました。

 

 

片付けを終えて外に出ると、参加された方々が見送りのために待っていてくれました。みなさん今日の感想に加え、「全部やるには時間が足りないくらいですね!」と後藤さんが驚くほど、あれこれとリクエスト曲をあげてくれました。次回のうたっこ会は2月、また季節が変わった頃にうかがいます。はたしてどんな歌が登場するか、どうぞ楽しみにお待ちくださいね。