お知らせ

みやぎの「花は咲く」合唱団_11月

2018.11.6

≪みやぎの「花は咲く」合唱団≫
かつて宮城野区の仮設住宅にお住まいだった方や津波被災地域にお住まいの
おおむね60歳以上の方々と毎月1回合唱の練習をしています。
2013年10月から続いている活動です。
(仙台市「音楽の力による震災復興支援事業」)

いつものように講師はソプラノ齋藤翠さん、ピアノ伴奏は目々澤亜紀さんです。今朝はなぜか用事が重なった人が多く、参加人数は少なめでしたが練習はがっちりやりました。
ウォーミングアップでは寒くて縮こまった筋肉をほぐすことから始め、発声では基本を確認するために両手をへそから上に向かって泉が湧くようなイメージで動かしながら声を出しました。うっかり胸声で歌ってしまいがちなので、このエクササイズは日々やっていただきたいですね。
今日いちばん指摘されたことは、「い」「え」の母音を美しくまろやかに出すように、というものです。口を横に引っ張って発音すると口腔内の空間がつぶれて耳障りな角ばった声になってしまいます。「あくびののどで!」「子音よりも母音を響かせて!」と注意が飛びます。音量と音色の美しさとの両立はかなり難しいところです。
「この口の形にすることを自分で自分に指示しないとできないことです。自分でコントロールすることが必要です」と翠さんが言いました。自分の出す音や体の状態に自覚的であることは表現者の基本です。なりゆき任せに歌ってしまうことのないよう、気をつけたいですね。

スコアの持ち方についても改めて確認しました。二の腕を少し前方に持ち上げて脇から離して譜面を持ちます。ちょっと腕がつらいのですが、そうすることで背筋が伸び、顔が上がって、声も前に飛ぶわけです。やってみた途端、歌の表現が明るく力強くなりました。みなさん、がんばってこの姿勢に慣れてくださいね。

練習曲の『風』を歌う様子を見て翠さんは言いました「なんだか悲しすぎますね…今の歌に何が足りないかと言うと、“若々しさ”が足りないです!」
言われたメンバーは「あっははは」と大笑い。歌詞のせつなさに引っ張られてややウェットになってしまったようです。「恋しているときのときめきを忘れないでください」とのアドバイスで、その後はちょっと持ち直したようでした。
外は時雨の気配、もうすぐ冬がやってきますね。みなさん風邪をひかないように、また来月お会いしましょう。自主練習もお忘れなく。