お知らせ

みやぎの「花は咲く」合唱団_12月

2018.12.18

≪みやぎの「花は咲く」合唱団≫
かつて宮城野区の仮設住宅にお住まいだった方や津波被災地域にお住まいの
おおむね60歳以上の方々と毎月1回合唱の練習をしています。
2013年10月から続いている活動です。
(仙台市平成30年度音楽の力による震災復興支援事業)

あれよあれよと時は過ぎ、師走も半ばを過ぎました。今日は合唱団の練習納めです。早くに到着したメンバーが問わず語りに「昔はお正月の仕度が大変だったんだよ~」と思い出話を始めました。大鍋で小豆を煮て七日分のあんこを作ったこと、お雑煮のために大量の根菜を茹でて凍らせて下ごしらえしたこと、一家総出で餅を搗いたこと。「長男の嫁だからさぁ…」と苦笑する様子からはそのご苦労も良い思い出になっていることが見て取れました。そうやって40年以上過ごした家は7年前の津波で流されてしまったそうです。「今は楽させてもらってますよ」新しい家での正月は「お金さえあればね、何もしなくていいんだから。みな買えるんだもの」と今度は少し寂しそうな微笑みを見せました。
さて、寒さに負けず21名のメンバーが集まりました。講師はいつものように齋藤翠さん、ピアノ伴奏は目々澤亜紀さんです。

寒い時季はからだを起こすことを丁寧にやりましょう。ウォーミングアップは脚を股関節から大きく動かしたり、肩胛骨をぐっと押し広げたり、脇腹を伸ばしたり…と、たっぷりじっくり行いました。やりながら「呼吸を止めないでくださいね~」「背中で呼吸するイメージで」と翠さんからアドバイスがありました。じんわりと汗ばんで暖房なしで過ごせたほどです。効果てきめんですね。最後は全員肩もみで今年一年の労をねぎらい合いました。

前半は『風』をしっかり練習しました。な行の発音について子音「n」のさばき方を繰り返しました。「通常の会話のときよりずっと軽く、上の前歯の裏に舌の先端だけをちょっと当てる感じ」だそうです。とくに高音になると力んでさらに粘ってしまうので、意識して発音することが必要です。
また、いつもの「あくびののど」をしつこく練習しました。言われなくても歌い出したら自動的にこののどの形になれるといいのですが。或るメンバーが「先生、あくびののどにすると涙が出て来るんですが、どうしたらいいですか?」と苦笑していました。それはむしろあくびののどができている証拠ではないでしょうか!

全体的に見るとまだまだ音程に不安はありますが、二部合唱の輪郭がほの見えてきたようにも思われます。指揮を見る余裕もところどころに出てきました。さらに、この合唱団の大切なレパートリーである『花は咲く』に至っては、メンバー自ら「楽譜は見ないで歌おうよ」との声がありました。頼もしいですね。この調子で頑張りましょう。

年末年始の忙しさで練習時間を作るのが難しいかもしれませんが、家事の最中の鼻歌をあくびののどで歌えばそれも練習になります。これまでの練習の積み上げをまっさらにしてしまわないよう、お願いしますね!みなさん良いお歳をお迎えください。