お知らせ

みやぎの「花は咲く」合唱団_1月

2019.1.23

≪みやぎの「花は咲く」合唱団≫
かつて宮城野区の仮設住宅にお住まいだった方や津波被災地域にお住まいの
おおむね60歳以上の方々と毎月1回合唱の練習をしています。
2013年10月から続いている活動です。
(仙台市平成30年度「音楽の力による震災復興支援事業」)

さて、2019年最初の練習会です。風邪で欠席のメンバーも数名いましたが、出席したみなさんはお元気そうで「今年もよろしくお願いしまーす!」と朗らかに挨拶を交わし、講師のソプラノ齋藤翠さんとピアノ目々澤亜紀さんも笑顔で応えていました。翠さんは「新春にちなんで、今日は鶴です」とセーターを見せると、その大胆なデザインにみなさん「わ!すごーい」と大喜び。合唱団もこの鶴のように羽ばたけるようがんばりましょう!

コンサート本番を来月に控え、練習も山場を迎えています。本番を想定しながら細部に磨きをかけてゆく段階となりました。年末年始のお休みで音程を忘れてしまうのではないかという心配をしていたのですが、それはまったくの取り越し苦労だったということがわかりほっとしました。とは言え、歌にエンジンが掛かるのが遅い感じがあります。歌い出しがこわごわ手探りしているような雰囲気なのです。

「みなさん、前奏のあいだにガチガチに固まっていますよ」と翠さんが指摘しました。「もっと呼吸をして空気を動かしてください」「第一声は充分に準備された状態で、美しい響きをお客さんに届けなければなりません」
ということで、今日の練習はこの歌い出す前の〈準備〉について特に力を入れました。授業中にあくびを我慢した学生時代を思い出しながら、唇を閉じたまま口腔内を開ける練習です。「ほら、顎とのどのあたりがふくらむでしょう?」と翠さんが見本を示すと、「あら本当だ」とみなさん盛んに真似をしていました。

フレーズのまとまりが替わるたびにこの準備が必要となるので、けっこう慌ただしく感じます。歌の最中は気を抜く暇なんてないですよね。前奏や間奏でからだが待ちの状態になってしまっては歌も硬くなり停滞することが如実にわかりました。歌っていない時間との付き合い方を学んだように思います。
この特訓の甲斐あって、課題曲の『風』がぐっとさわやかにイキイキとしてきました。「うん、良いですね。これまでの『風』とは違う新風が吹いてきましたよ!」と翠さんに褒められて、みなさん嬉しそうです。
このほかにも子音の発音のこと、姿勢や視点のこと、掛け合いのエネルギーについて、等たくさんの指摘と助言がありました。難しいからこそやり甲斐もあるというものです。
コンサートのチラシが出来上がり、メンバーの意欲が一段と高まりました。「友だちに配るわ」「町内会の掲示板に貼ってもらうね」「回覧板でまわせるか相談します!」など、各人各様に宣伝活動をがんばる様子が頼もしいです。風邪やインフルエンザに負けず、この調子で行きましょう!