お知らせ

泉中央南「歌声サロン」_3月

2019.3.26

仙台市泉区の復興公営住宅で2015年10月から「歌声サロン」を始めました。
復興センターでは音楽家をコーディネートし、
泉中央南町内会と協働してこのサロンを運営しています。

雪が少なかった冬が過ぎ、着実に春に向かって季節が進んでいます。日中はぽかぽか陽気の日が増えたものの、まだ朝晩は冷えることも多いせいか、桜のつぼみはまだ固い様子。歌声サロンに集まった方も、集会所の窓から桜の木を眺めながら「ここの桜はまだまだだね」と話し合っていました。
しかし会場内はたくさんの桜で飾られ、すっかり春めいています。音楽リーダーのソプラノ後藤優子さんとピアノ田村聡子さんのお二人も春らしい衣装で登場してくれました。

暖かいとお出かけもしやすいのでしょう、会場は満員御礼です。お隣とぶつからないように譲り合いながら、いつものように体操からスタートしました。すると、いつもは体操の途中で疲れて休憩していた方が、今日は最後まで体を動かし続けていました。月に一度「歌声サロン」で体を動かしたり歌ったりすることで、少しずつ体力がついたのでしょうか。みなさんの健康づくりに役立っているなら嬉しいことです。

今日は替え歌を歌ったり、なつかしい歌謡曲を歌ったり、と盛りだくさんのプログラムでお届けします。その中の1曲『翼をください』では、歌いながらポロポロと涙をこぼす人の姿もありました。

 

また、前回のサロン終了後に、町内会長さんから『平成音頭』をリクエストされていました。町内会のお茶のみサロン参加者で施設に慰問した際に踊った曲だとか。音楽リーダーの二人は初めて聴く曲だったようですが、短い期間の間にしっかり仕上げてきてくれました。町内会の方もはっぴを着て準備万端!踊ったことがない方も手拍子で場を盛り上げ、笑顔あふれる時間となりました。

 

 

ミニコンサートでは、美空ひばりさんの『みだれ髪』や松山千春さんの『大空と大地の中で』といったリクエスト曲が用意されていました。曲名を紹介するやいなや、パッと顔を輝かせて拍手したのは、きっとリクエストをした方でしょうね。その期待に応え、後藤さんと田村さんも美しいハーモニーを響かせながら、想いを込めて演奏してくれました。
実は泉中央南町内会の「歌声サロン」は町内会役員改選のため、今回で一旦お休みとなります。みなさんとまた会えますように、という願いを込めて、アンコールには都はるみさんの『好きになった人』が披露されました。曲の最後はみんなで声を合わせて歌い、大きな拍手で締めくくりました。

 

 

なんとここで、町内会のみなさんからサプライズが!「1年間の感謝の気持ちを込めて」と音楽リーダーのお二人、さらには復興センターのスタッフにまでプレゼントをいただきました。こちらこそ、いつも歌声サロンの開催にご協力いただき本当にありがとうございました。
感謝の贈り物には感謝の歌でお返しを・・・ということで、後藤さんと田村さんはお礼に中島みゆきさんの『糸』を歌いました。いつもなら手拍子や合いの手が入って盛り上がることも多いのですが、このときはみなさん静かに聴き入っていました。歌声サロンで出会えたみなさんとの縁の糸で織られた布は、きっと美しく温かいものとなったことでしょう。曲が終わると、温かく優しい拍手が起こりました。

 

 

今回で一区切りとあって、お見送りでは名残を惜しむ人が長い列を作りました。ある方は「次に会うまで元気でいるからね」と約束して帰っていきました。みなさんどうぞお元気で、是非またお会いしましょうね!