お知らせ

みやぎの「花は咲く」合唱団_6月

2019.6.12

≪みやぎの「花は咲く」合唱団≫
かつて宮城野区の仮設住宅にお住まいだった方や津波被災地域にお住まいの
おおむね60歳以上の方々と毎月1回合唱の練習をしています。
2013年10月から続いている活動です。
(仙台市「音楽の力による震災復興支援事業」

今日も仙台はうす曇り。暑すぎるのは困りものですが、カラッと晴れない日が続くと気分もすっきりしません。そんな気分を吹き飛ばすように、今日も元気に練習していきましょう。指導はいつものようにソプラノ齋藤 翠さん、ピアノ伴奏は目々澤亜紀さんです。

まずはウォーミングアップから。すっかり恒例となった股関節の運動や肩回しなどで体をほぐしたあとは、お互いの肩をマッサージ。あちこちから「あら固いこと~」「もうちょっと右~」といったが聞こえます。人にもんでもらうと本当に気持ちがいいですよね。
さらに今日は「リップロール」にも挑戦。唇を”プルルルル”と震わせるアレです。この動き、実はボイストレーニングに非常に効果的なんだとか。リップロールができない人は舌を震わせる「タングトリル」をしながら音程に合わせて声を出す練習をしましたが、これがなかなか難しく、すぐに息の流れが止まってしまいます。慣れない動きに真剣に取り組むメンバーの熱気で室温も上昇し、準備段階で汗がにじんでいました。

 

 

今日の練習は『夢路より』からスタート。歌う前に、翠さんはこの曲が8分の9拍子の曲であることに注目しました。日本の音楽は2または4拍子の曲がほとんどなので、8分の9拍子といった西洋音楽とともに普及した拍子をつかむのが難しく、歌うときのリズムも遅れがちになるそうです。確かに、前回の練習でもテンポがばらばらになることが何度かありました。まずは正しいリズムをつかむために、亜紀さんのピアノ伴奏を聴きながらと拍子を確認。その流れで歌ってみると、前回はバラバラだった歌い出しもだいぶそろったように感じました。

続いて練習したのは『荒城の月』。最初からソプラノ・アルトを合わせて歌ってみましたが、アルトさんの音取りも問題なさそうです。音程は問題ないのですが声の響きが暗く、文語調の歌詞も相まって荒れ城を通り越し、お化け屋敷の風情に・・・。原因は母音を響かせていないからです!と言われ、口の中の空間を意識して歌ってみると、だいぶ陰鬱な感じはなくなりました。ほっとしたところで翠さんから「お城にようやく月がかかってきましたよ!」と声をかけられ、たまらず大きな笑い声が弾けました。
『ゴンドラの唄』や『ふるさとの四季』も、音取りには大きな問題がなかったのでスタッフもびっくり。音楽の質を高めるための練習がすぐに始められるので、翠さんも「音は上から掴むように」「子音は引き算して、強く発音しすぎない」と色々な課題を出していきます。そのたびにメンバーは四苦八苦していますが、練習を重ねるごとに確実に曲の完成度は上がっています。これからもみんなで合唱を作り上げていきましょう!

次回の練習日は7月3日です。ここ数日は梅雨寒の天気が続いていますが、その頃にはきっと暑さが本格的になっていることでしょう。体調にはくれぐれもお気をつけて、また来月お会いしましょう。