お知らせ
雄勝オーリンクオーケストラ_7月
- 2019.7.8
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NPO法人雄勝まちづくり協会は、震災後の雄勝町でまちづくりに取り組む団体です。 町民一人ひとりが笑顔で暮らすことができるよう、民設民営の公民館としていきがいづくりを応援しています。 いくつものサークルが活動するうちのひとつが「雄勝オーリンクオーケストラ」です。 できる楽器を持ち寄って週に一度、アンサンブルを楽しむ音楽サークルです。 (公財)音楽の力による復興センター・東北では、1,2か月に一度、 指導・編曲のためにクラシックギター奏者・作編曲家の小関佳宏さんを派遣しています。
夏至を過ぎたものの、この季節はおひさまが出ている時間が、とても長く感じます。前回の訪問時には、まだ姿が見えていなかった、雄勝ローズガーデンファクトリー脇の新しい道路や、石巻市役所雄勝支所の新庁舎の大屋根を横目にみながら、これまた来る度に異なる場所を工事している道路を通り、練習会場である雄勝小中学校へ向かいます。
5月に小中学校と地区合同で行われた「雄勝大運動会」で、生演奏による「ラデツキー行進曲」で華を添えた雄勝オーリンクオーケストラ。その際の頑張りが認められてか、8/11に開催される「大須浜まつり」でも15分のステージを務めることになったそうです!町の多くの方が参加した運動会での大役を終えて、すぐにこうした機会に繋がるとは、本当に嬉しいことです!お盆直前の時期とあってお仕事の調整がどうしてもつかない方は残念なのですが、出られる人で出よう、と、新加入メンバーであるヴァイオリンと、ホルンのメンバーにも、出られない人のパートを補ってもらいつつ、ここ何回かの練習は進んでいたそうです。
今日の最初は、10月の「雄勝文化祭」でオーリンクコーラスのみなさんと共演する「ひょっこりひょうたん島」を小関先生が編曲してくださったので、その譜読みから。スイングすること、そして四分音符=160というアップテンポがなかなか手ごわいのですが、みんな一度は聴いたことのある曲なので、指さえ覚えてしまえば、という感じです。裏の拍で和音を刻むリズムパートの人たちが、少々難儀しているでしょうか…アコーディオン、キーボード、ギターのみなさん、頑張って!
そして、お祭りらしい曲を、とメンバーが選んだのは、みなさんに拍手で参加してもらって盛り上がること間違いなしの「ラデツキー行進曲」、子ども達も日本語で歌っている「デイ・ドリーム・ビリーバー」、そして、お盆に合わせてお祭りに帰省する方も多い、とのことで嵐の「ふるさと」も。初期の頃に取り組んだ「デイ・ドリーム・ビリーバー」は、久しぶりに聴かせてもらったものの、すっかりメンバー全員が手の内にしており、とても安心して聴いていられる演奏になっていました。思わず、小関先生も「…すばらしい!」と拍手。メンバーもホッとした様子です。
ヴァイオリンのメンバーも、ホルンのメンバーも、新加入とはいえ、幼いころから習い事や趣味として楽器に触れてきた方達。転勤族のお二人は「雄勝に来て、またこんな風に、楽器が弾ける場があるとは思っていなかったので、嬉しい!」と、いう方たちで、オーケストラメンバーもそんなお二人をお迎えできたことは、本当に奇跡のようです。そして、どちらも今までのオーリンクオーケストラにはなかった音色や音域の楽器でもあり、一気に全体のサウンドを、大きく、華やかにしてくれていました。たった二人が加わっただけで、こんなに他の皆さんの音も変わるんだ、と驚きました。
音を出していない時間も、既に新加入メンバーも巻き込んでの、オーリンクオーケストラ恒例のノリ・ツッコミが繰り広げられて、終始、和気藹藹とした雰囲気。この日は、前日、大阪でコンサートをされてきた、小関先生の大阪土産をいただきながら、なぜかあちこちから、ニセモノの関西弁が飛び交います…。また、練習の合間に、リコーダーのメンバーは、ヴァイオリンと同じメロディーを吹く箇所も多いので、フレーズ感やブレスなど、相談相手ができて、とても心強そう、そして楽しそうです。社会生活や仕事上の立場をちょっと横に置いておいて、こうして音楽を共通言語に交流ができる、また、大人になってからの、新しい友達や仲間ができるこの場所は、本当に貴重な場だな、と感じました。
8月の「大須浜まつり」は「LIGHT UP NIPPON!」の会場としてもタイアップしているようです。もし、お出かけになる方がいらっしゃいましたら、ぜひ「雄勝オーリンクオーケストラ」の演奏にも、耳を傾けていただけましたら幸いです!(夜の雄勝小中学校は、これが学校?!と思うほど、リゾートホテルさながらの素敵なライトアップがされています!)