お知らせ

泉中央南「歌声サロン」_7月

2019.7.30

仙台市泉区の復興公営住宅で2015年10月から「歌声サロン」を始めました。
復興センターでは音楽家をコーディネートし、
泉中央南町内会と協働してこのサロンを運営しています。

長かった梅雨もようやく終わり、宮城県もやっと梅雨明けを迎えたようです。しかし梅雨が明ける前から何とも暑いこと暑いこと、今日も朝からうだるような暑さです。役員の方と一緒に週末の夏祭りの準備を進める町内会長さんも、「今からこんなに暑くて、秋まで体がもつかしら」とお疲れのご様子。今年は7月に入ってもしばらく涼しさが続いていたぶん、余計に暑さが堪えますね。

あんまり気温が高いと外出も億劫になってしまうかな・・・と心配でしたが、今日もたくさんの方にご参加いただきました。汗を拭きながら集会所にやってきたみなさんは、冷房のきいた室内に入ってほっと一息つきつつ、朝顔の花や七夕飾りで彩られた会場の様子を楽しんでいました。
音楽リーダーのメゾソプラノ後藤優子さん・ピアノ田村聡子さんも元気いっぱいで登場です。ウォーミングアップの合間に挟まれる朗らかなトークに、参加者のみなさんは笑いっぱなし。夏バテも吹き飛んでしまったようでした。その調子で、今日も楽しく歌っていきましょう。

 

 

本日最初の曲は『すいかの名産地』です。すいかのめいさんち~♪というワンフレーズはよく知られていますね。その他の歌詞は初めて聴くという方がほとんどだったようですが、簡単なメロディなので、後藤さんのお手本を聴くとすぐに歌えるようになりました。”小麦の花嫁”や”とんもろこしの花婿”が登場する童話のような可愛らしい歌詞で、体を左右に揺らしながら楽しそうに歌っている方が何人もいらっしゃいました。
夏の全国高校野球ももうすぐ本大会ということで、野球にちなんで『行け行け飛雄馬』も歌いました。この曲の為に、地元の楽天イーグルスの帽子やバットといった小道具も持ち込んでいます。主題歌となったアニメ『巨人の星』を観ていた方は結構いらっしゃいましたが、実際に歌うのは初めてという方が大多数だったようです。この曲では、男性の参加者が大きな声で歌っていたのが印象的でした。もしかすると、アニメの主人公と同じように野球少年だったのかもしれません。

休憩も兼ねたコーヒータイムではアイスコーヒーやアイスティーをご提供。一生懸命歌っていると、冷房がきいた室内でもうっすら汗ばむほどなので、みなさん冷たい飲み物で喉を潤していました。
さて、コーヒー片手に耳を傾けるミニコンサートでは、リクエストがあった『Believe』が披露されました。伴奏の田村さんも加わり、お二人の優しい歌声が響きます。辛い気持ちにそっと寄り添ってくれるようなこの曲に、様々な場面で励まされた方もいるのではないでしょうか。参加者は後藤さん・田村さんのハーモニーにじっと耳を傾けていました。他にも『竹田の子守唄』で後藤さんが「かあちゃーん!」の叫びで会場をどっと沸かせたり、『星降る街角』では全員が手拍子で演奏に参加したりと、今日も楽しい時間を過ごしました。

 

 

様々な時代やジャンルの曲を取り入れる「歌声サロン」では、参加者のみなさんがご自身の”思い出の曲”に再会することがあります。後藤さんはそれを「アルバムをめくるよう」と表現しました。古いアルバムの中から一葉の写真を見つけるように、これまでの歩みの中で寄り添ってくれた曲に再会する。歌声サロンはそういった場でもある気がします。いつもより大きな声で歌ってくれたり、音楽リーダーの演奏を聴きながら涙を拭う様子を見ると、もしかするとそうした曲に再会したのかな、と感じます。その再会が、みなさんの日々の生活のちょっとした安らぎになれば嬉しく思います。

次回の歌声サロンは8月27日です。お盆も過ぎて、少しは暑さも和らいでいる頃でしょうか。
明日以降はさらに厳しい暑さが続くようです。どうぞ体調には十分気をつけてお過ごしください。