お知らせ

南三陸・高齢者支援施設「結の里」へ

2019.7.29

まだ梅雨明けが発表されていないのが、信じられないほどの良い天気。気温は連日、じりじりと30℃を超えています。昨年12月以来、約半年ぶりの南三陸町志津川「うたごえサロンとミニコンサート」ツアーとなりました。音楽リーダーはソプラノの齋藤翠さんと、ピアノの高塚美奈子さんです。

1カ所目は、昨年2018年4月にオープンした高齢者支援施設「結の里」の“えんがわカフェ”へ。南三陸町社会福祉協議会が運営するこの施設は、高台造成地に整備された志津川東地区復興住宅に隣接し、デイサービス施設や居宅介護支援施設、高齢者見守りなどの機能を兼ね備えた複合的福祉施設として整備されました。建物中央部にある“えんがわカフェ”は、100円でソフトドリンクが楽しめ、町内の方の手づくり品の販売も行っており、ふらっと立ち寄って、誰もがひと休みできる場所。お友達同士でお子さんを預かる時など、ママたちが待合せの場所に使っていたり、目の前に拡がるウッドデッキを挟んだ、志津川東東復興住宅からお茶を飲みに、またおしゃべりに来る人がいたりと、開館1周年を過ぎて、みなさんの生活の中に浸透してきたご様子でした。

「うたごえサロン」で結の里にお伺いするのは今回が初めてのこと。また、今までも、大通りを挟んだ志津川東西地区(沼田地区)にはお伺いしていたのですが、東東地区(天王山)にはまだ行ったことがなく…人は集まってくださるだろうか?と一同心配しておりましたが、開始時間が近づくとあちらからこちらから、とみなさん集まってきてくださいました。また、隣りの部屋のデイサービス利用者さんたちも、そのまま扉を開けて参加です!

体ほぐしの時間は、首の重さを感じながら、ゆっくりと回した後は、右手を挙げたまま左へ上体を曲げて行き、肋骨の間を拡げる運動など、普段はなかなか意識しない部分を解していきます。最後は、立ち上がって「それでは、右を向いてください。隣りの人の肩を揉んでください~!」みなさん「まさか?!」という表情をしつつも「あら、上手だごど~」「人に揉んでもらうなんて久しぶりだ~」とまんざらでもなさそうです。

少し本格的に発声練習もやってみた後は、さっそくみんなで歌います。「夏の思い出」「しゃぼん玉」「海」「むしの声」と、詩を読んでみたり、左右2チームに分かれて歌いあいっこをしてみたり。始めは恐る恐る声を出されていたみなさんも、少しずつ慣れていらっしゃたのかもしれません。また、音楽リーダーの翠さんは、時折り後方のデイサービスルームにも足を運び、歩きながら、利用者さんにも美しい声を届けてくださいました。どの歌も、子供の頃に口ずさんだ曲ばかりということもあり、みなさん徐々に思い出して下さって、最後には大合唱となっておりました

しばし、冷たいアイスコーヒーやオレンジジュースで喉を潤すと、いよいよミニコンサートの始まりです。仙台オペラ協会に所属している齋藤翠さんから「マイクを使うカラオケと、マイクを使わずに広いホールの舞台で歌うオペラとでは、随分発声方法が違うんですよ」といったお話の後、ヘンデルのオペラ「リナルド」からアリア「私を泣かせてください」を。その豊かな声量に、みなさん息をのんで聴き入っていた様子。つづくカンツォーネ「フニクリ・フニクラ」は、子ども達には「おにのパンツ」として知られた曲。客席の中からも手振りで踊ってくださった方がいらっしゃいました!そして、楽しく聴いた後に「実はこんな替え歌もあるんですよ」と「カニのパンツ」を翠さんが一節。甲羅でできたパンツ、想像しただけで硬くて履きにくそうです!高塚さんはシベリウスの「樅ノ木」を。「志津川まで来る途中、森の緑の濃さに、癒されながら今日は来ました~」と。杉林が続く志津川の山の手、夏の太陽の強い日差しにに、陰を色濃くしていたのがとても印象的でした。

そしてアンコールに歌った「斎太郎節」は、全員で手拍子と共に歌いながら!最後の最後に、皆さん歌い慣れた歌が出てきてほっとされたのか、まぁ、とにかく歌う歌う…!終演後、楽しかった!というみなさんをお見送りして片付けていると、外のウッドデッキのベンチから再び「斎太郎節」が聞こえてきます。見れば、車を取りに行った翠さんと社協のスタッフさんたちに、おばあちゃんたちが再び歌ってご指南くださっているところでした。みなさん、なんと気持ちよさそうに歌うこと!冷房の効いていない中庭の、木陰のベンチ。「家で冷房かけないから、こっちのほう(外の、日陰)がちょうどいいの!」そんなことを言ってるうちに、なんだか、離れがたくなってしまいましたね、またきっと、お会いしましょうね!