南三陸町志津川「歌声サロンとミニコンサート」ツアー2会場目は、役場と病院のすぐ近くにある志津川東復興住宅第一集会所。音楽リーダーは、ソプラノ齋藤翠さんとピアノの高塚美奈子さん。こちらに伺うのは2回目です。公営住宅にお住まいの方は、70代以上の方が多く、子どもさんはほとんどいらっしゃらないとのこと。病院が近いということもあり、特に通院しやすい方が良い方の希望が多かったようです。

シニア層が多いということで、夜の開催は人が集まるかどうか心配されましたが、15名ほどが集まってくださいました。男性も5名いらしてくださり、嬉しい限りです。身体をほぐすのに、腕を上げてそのまま身体を横へ倒します。「肋骨の間の隙間を、伸ばすような感じで～」普段の生活ではなかなか動かさない、側面の筋肉。ゆっくり伸ばすだけでも、びりびりと効きます。「それでは、横を向いてください～。隣りの方の肩を、やさしく揉んで差し上げてください～」思いがけない肩揉みタイム。「あら～、誰かに肩揉んでもらうなんて、久しぶりだごど～」みなさん、とっても楽しそう、そして気持ちよさそうです。背の高い男性は、ピアノの高塚さんに揉んでいただくのに、少し背を屈ませてくれました…優しいですね～。発声練習にも挑戦、みなさん真剣です！

みなさんと一緒に歌ったのは「夏の思い出」「しゃぼん玉」「うみ」そして「虫の声」と、懐かしい歌ばかり。「あくびをする時ののど、わかりますか？こんな風にのどの奥が下がる感じです！」「その口のままで歌うと響きのある大人っぽい声で歌えますよ～」「こんな風に、眉毛を上に上げてみましょう！そうすると、高い音も楽に出せますよ」小さいころから慣れ親しんだ歌も、ちょっとしたアドバイスをいただくと、あら？いつもよりも少しいい声で歌えるから不思議です。

後半は、翠さんと高塚さんによるミニコンサート。「川の流れのように」では、じっくりと目を閉じて聴き入る姿あり、オペラ「椿姫」から「乾杯の歌」では、翠さんの声の豊かさ、そしてキーボードにも関わらず、途端に雰囲気を明るくする高塚さんのピアノに、みなさんびっくり。まるでオペラの舞台のように、振りをつけながら踊り歌う翠さんの華やかさに、見ているみなさんも、うきうきとついつい笑顔がこぼれます。

あっという間の1時間が終わり、お別れの時間に。すると、来てくださったみなさん、おひとりおひとりが、翠さんの元へ立ち寄ってくださりました。「今日はとっっっても楽しかった！」「先生の歌、素敵だね～どうしたらあんな声が出るんだろうねぇ～」「え～そうでしたかぁ～、ありがとうございます！」と、翠さんとも会話が弾んで、みなさんがとても熱心に聴いていてくださったことが伝わってきました。夜のコンサート、もう夕飯も食べ終わった後だったかもしれませんね、それでもご参加いただき、楽しい時間をありがとうございました！またみんなで一緒に歌いましょうね！記念写真は、今回泊まった「学びの里いりやど」にて、オクトパスくんと旅の思い出に！