お知らせ

南三陸③志津川西団地”ほっこりクラブ”へ

2019.7.30

 志津川ツアー2日目は、志津川西復興住宅第一集会所から始まりました。音楽リーダーはソプラノ齋藤翠さん、ピアノ高塚美奈子さんです。いつも来る度に、仲のよい“志津川西復興住宅ほっこりクラブ”のみなさん。その明るく遠慮のないやりとりに、たくさん元気をいただく集会所です。暑さに滅入っていらっしゃらないか心配でしたが…今日も一人、ふたりと懐かしいお顔が集まってきてくださいました。

 暑くて身体を動かすのも、億劫になってしまうこの時期だからこそ、身体ほぐしやストレッチは念入りに。「手首を組んでグルグル、回してみてください~。同時に両方の足首も回します~」簡単そうに見えて、両方一篇にとなると頭を使います。「次は、手を握って肩の付け根に。そのままぐる~っと回します。ポキポキと音がしても大丈夫ですよ~」簡単な動作でも、普段の生活ではなかなか動かす機会のないところ。ゆっくり回すと、それだけでも気持ちのよいものです。「最後は、横を向いてお隣の方の肩を揉んで差し上げましょう~」人に肩を揉んでもらうなんて、なかなかありませんね。「あら、肩揉むの上手だね~」「きもちいいごど~」「お父さんにだって揉んであげたことないのに」とあちこちから、感想と笑い声が飛び交いました。

 発声練習をしているうちに、少しずつみなさんの声も出て来ました。今日の歌の1曲目「夏の思い出」を歌うと、すぐにとてもきれいな声が聴こえてきました。すかさず翠さんが「みなさんにもぜひ聴いてもらいたい!」と紹介を。急なことでしたが、お二人が前に出てきてくださって、翠さんと共にすてきなお声を聴かせてくださいました。みなさんからも拍手喝采!「しゃぼん玉」「うみ」「虫の声」と懐かしい歌が続きました。

 後半のミニコンサートでは、アンコールに「斎太郎節」が。むしろ志津川の皆さんの方が十八番と言えるこの民謡、「えんや~とっと~えんや~とっと~♪」の合いの手をお手伝いいただきました。翠さんの指揮代わりの合図も、みなさんのやる気漲る調子の良い合いの手に、ノリノリです。「松島~の~さ~よ~瑞巌寺ほ~ど~の~♪」「あぁ、こりゃこりゃ♪」なんとも盛り上がってあっという間に終了となりました。

 終演後はお茶会を。西団地は、新しい行政区の名前が「西ケ丘」と決まりました。元々中瀬町の山の手に住んでいらした方、志津川西復興住宅に入られた方、自立再建された方と、震災後の歩みはそれぞれ違いましたが、ここからはひとつの町としてまた歩んでいくことになります。「まだ、同じアパートに住んでいても、会ったことない人もたくさんいるよ~」「まずは、みんなが集まって、楽しい時間を一緒に…というところから、だね~」と、集会所に常駐する、南三陸町社会福祉協議会LSAのEさんにも、伺いました。その楽しみにのひとつ、”音楽”のある時間を、またお手伝いさせていただけたらいいですね、と翠さん、高塚さんとも話しました。”ほっこりクラブ”のみなさん、また伺います!