お知らせ

泉中央南「歌声サロン」_9月

2019.9.24

仙台市泉区の復興公営住宅で2015年10月から「歌声サロン」を始めました。
復興センターでは音楽家をコーディネートし、
泉中央南町内会と協働してこのサロンを運営しています。

すっかり涼しくなったと思いきや、台風一過の青空が広がった仙台の気温は午前中からぐんぐん上昇しました。ここ数日の涼しさに慣れた体にはぶり返した暑さがいっそう辛く感じられます。そんなお天気でしたが、会場内はたくさんのコスモスの花で飾られてすっかり秋の装い。汗を拭いつつ集まってきた参加者も「あら、すてきね」と目で秋を楽しんでいました。
今日はご新規さんの参加もあり、会場は満員御礼。音楽リーダーのメゾソプラノ後藤優子さん・ピアノ田村聡子さんが登場すると、待ってましたとばかりに大きな拍手が起こりました。月に一度の歌声サロンを楽しみにしてくれているのがよく分かります。今日も体操と声出しから始めましょう!

 

 

9月といえば中秋の名月、ということで今日の1曲目は”月とうさぎのメドレー”です。後藤さんと田村さんの黄色の衣装も、お月さまをイメージしたものだそうです。『十五夜お月さん』や『うさぎ』など全4曲からなるメドレーは誰しも一度は歌ったり聴いたことがある曲ばかりなので、みなさん童心にかえって楽しそうに歌っていました。月とうさぎというテーマでこれだけ色々な曲があるのも驚きですね。
ところで、月にはうさぎがいるというのはよく聞くお話ですが、「その話の由来はご存知ですか?」と尋ねる後藤さん。首を傾げる参加者に語って曰く、むかし山中で倒れている老人に出会った猿・狐・うさぎのうち、猿は木の実を、狐は魚を採って老人に与えましたが、何も採れなかったうさぎは自らを食料とするために火の中に飛び込み、それを見た老人は帝釈天として正体を表してうさぎを天の月へと昇らせたそうです。思わぬ結末に、話を聞き終えた参加者からはどよめきが・・・。そんな話を聞くと、今日のメドレーに登場する歌も何だか切ない曲に思えてきてしまいます。

一方、同名のドラマの主題歌『銭形平次』では、時代劇のテーマソングとは思えぬアップテンポなメロディもあって、みなさんノリノリで歌ってくれました。曲の合間に入るヴィブラスラップの音も、その音量に驚きつつも楽しんでいただけたようです(北島三郎さんの『与作』に登場する”カァーッ”という音を出す楽器です)。以前登場した水戸黄門の主題歌もそうですが、時代劇のテーマソングは耳にする機会は多くても自分で歌うことはあまりないので、ちょっと新鮮な気分のようです。
ドラマは長寿番組だけあってキャストが何度か代替わりしているので、みなさんそれぞれ馴染みのある俳優さんが違うかと思いましたが、後藤さんが「初代はどなたでしたっけ、大川・・・」と言いかけると一斉に「「橋蔵!!」」と返事があり、その勢いと声の揃いっぷりに音楽リーダーもびっくり。歌声サロンにて、みなさんの心がひとつになった瞬間でした。

 

 

今日も楽しく歌った後は、お楽しみのミニコンサートの時間です。今回もリクエスト曲を中心に、様々なジャンルの曲を披露してくれました。
越地吹雪さんの代表曲『サン・トワ・マミー』では、失恋を自覚しつつも、自分を置いて去っていった男性への一途な想いを歌うシャンソンのメロディに、参加者はじっと聴き入っていました。後藤さんの歌が終わると、サロンに毎回欠かさず参加してくれる男性が本当に嬉しそうな笑顔を浮かべて拍手をしていました。
アンコールでは「いま一番会いたい人の顔を思い浮かべながら聴いてください」という言葉とともに『涙そうそう』が披露され、田村さんもコーラスで参加してくれました。大切な人の思い出を振り返る歌詞が、お二人が奏でる優しい旋律とともにじんわりと心にしみこむようです。その歌声が琴線に触れたのでしょうか、ぽろぽろと涙をこぼしながら聴く人の姿がありました。

今日も笑いあり、涙ありでお楽しみいただいた歌声サロン、終了後は音楽リーダーのお二人に感想を伝える方、リクエストする方、以前参加したときの思い出話をされる方などが長い列を作っていました。短い時間ではありますが、後藤さんと田村さんも意外なリクエストをもらえたり、どんな気持ちでサロンに参加しているのかを知ったりできる大切な時間でもあります。歌声サロンが始まってずいぶん経ちますが、これからも音楽を楽しむ時間をみなさんと作っていければと思います。来月もお待ちしています!